アニメ音楽丸かじり(56)
『IS』サントラ、スパロボ6枚組BOXが発売!
和田 穣
吉松さんが「レッド・デッド・リデンプション」をクリアされたそうで、おめでとうございます。海外ゲームは他にも「Grand Theft Auto IV」「Saints Row」「Just Cause」「ライオットアクト」「アサシンクリード」「オブリビオン」など箱庭系(オープンワールドゲーム)が豊富で、僕も大抵のものはプレイしている。キャラクターや演出に力を注いだ日本のゲームとは正反対で、PCゲーム由来らしく「なんでもあり」の自由度が魅力だ。「Fallout3」などは200時間以上プレイしたが、いくらやっても魅力の尽きない作品だった。現在は続編の「Fallout:NewVegas」をプレイ中で、こちらも面白い。バグやフリーズが目立つのは問題だが。
先月はサントラの発売が少なくて残念だったが、今月はいくつか新作を紹介できそうだ。まずは3月で放映を終了した『IS インフィニット・ストラトス』のサントラ盤が4月6日にリリースされる。
なんと言っても話題なのが、エンディングテーマ曲「SUPER∞STREAM」の各話バージョン(TVサイズ)を全て収録しているということ。『IS』のエンディングは、ストーリーの進展にあわせて、歌うキャラクターが徐々に増えていくという面白い試みをしている。2月16日に発売されたシングル盤は、いわば完成形ともいえる主要キャラクター5人によるバージョンのみ。つまり途中のバージョンを聴けるのは、いまのところこのサントラだけなのだ。
劇伴担当は七瀬光。伊藤真澄の名義でも知られ、ランティス関連のアニメではお馴染みの作曲家だ。近年では『Phantom —Requiem for the Phantom—』『シゴフミ』『CANAAN』『劇場版 “文学少女”』などを手がけている。作品の序盤では、学園ものらしくポップな曲調が多かったが、終盤が近づくにつれてサウンドもどんどんスケールアップ。最終話は1話をほぼ丸ごと使っての贅沢な空戦シーンが見どころで、映画音楽風の壮大なスコアをたっぷりと堪能できた。
ちなみに世間ではシャルが大人気なようだが、僕は少数勢力であろうセカンド幼なじみ(凰鈴音)派だ。
4月13日にコロムビアから、「スーパーロボット主題歌BOX+」と題した、CD6枚組で全100曲収録、価格は10500円というボリューム感あふれるCD-BOXがリリースされる。2004年に同社から発売された「スーパーヒーロークロニクル」シリーズと重複する楽曲も多いが、いくつか初出のレアな音源も含まれている。
まず注目すべきは、『UFO戦士ダイアポロン』から初CD化の挿入歌7曲が収録されるということ。主題歌のCD化は過去にもあったが、挿入歌を入手できる機会はこれまでになかった。
他には、ヒカシューが歌った『超時空世紀オーガス02』のオープニング、エンディング主題歌の2曲も初CD化。サントラは以前リリースされた事があるが、現在では入手困難でプレミア化している。『超時空騎団サザンクロス』からは、富沢美智恵の歌う挿入歌2曲が初CD化。『爆闘宣言ダイガンダー』は2002年の作品で、遠藤正明ときただにひろしが歌ったにも関わらず、主題歌(シングル発売)、挿入歌(サントラに収録)のいずれも現在入手困難であり、これらの4曲収録は嬉しいところ。
やや高価ではあるが、上記の楽曲に価値を見いだす人なら、チェックしておくべきCD-BOXだろう。
(価格はすべて税込)
(11.04.05)