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王道ロボットアニメに挑むキャスト達
『ガイキング』声優会見レポート


 新作TVアニメとして約30年ぶりに復活を果たした『ガイキング』。迫力の合体シーンや豪快なバトルアクションなど、「これぞロボットアニメ!」という見せ場の数々に心ときめかせているファンも多い事だろう。熱血漢の主人公、ツワブキ・ダイヤを演じる田中真弓を始め、キャスティングも実に魅力的。その出演者達による会見が、去る11月10日、東京・北新宿のスタジオで行われた。

↑ズラリ勢揃いした『ガイキング』キャスト陣15名。前列左2人目から川上とも子、田中真弓、木内レイコ。


 この日は第4話の収録を終えたばかり。撮影後、ダイヤ役の田中真弓、ダイヤのパートナーとなる美少女ルル役の川上とも子、そして大空魔竜チームのエースパイロットとして活躍するピュリアを演じる木内レイコの御三方が、合同インタビューに応えてくれた。

── 『ガイキング』という作品に対する意気込みについて。
田中 私の場合は、長きにわたって少年と豚専門の声優として(笑)やらせていただいてるのですが、今回は少年役の中でも王道を行く、かつて演じたキャラクターでいうならば、ちょいと(『魔神英雄伝 ワタル』の)ワタルを思い出す感じがいたしました。意気込みという点では、演じる私達にもストーリーが最後まで明かされていないので、それは凄く面白いと思いました。「それぞれが描き手を触発していけば、ストーリーが変わっていくのかな」と。私の願う結末はあるんですけれども、それはナイショという事で(笑)。
川上 今回の役は、謎をたくさん持った正統派な美少女という事で、「やったー!」って思いました(笑)。お話もあまり先の事を知らされていない状態でやっているので、その謎に巻き込まれながら、あわよくば私達の中から出たアイデアが採用されたりするといいな、と思いながらやらせてもらってます。
木内 こんなに可愛い女の子を演じる事ができて、今凄く幸せです。また、大空魔竜には47人のクルーがいるのですが、その兼ね役の行方にドキドキしながらやっています(笑)。自分が一体どんな役を振られるんだろうという緊張感と共に、戦いに気合いを入れて頑張っていきたいと思います。
── 役を演じるにあたって、気をつけている事は?
田中 ダイヤと父親との関係を描く部分が、私は結構楽しみなんです。その心の揺れ、ドラマを大事にしたいな、と思っています。戦っている時は、やっぱり相当声を張らざるを得ないんですけど、そういうドラマが背景にあるので、とにかく声を張ればOKの熱血少年というのではない「何か」をそこで出せたらいいな、と思いながらやっています。
川上 戦っているシーンの中で、クルーのみんなに「何がどうしてこうなってます」とか、ダイヤ君に「この必殺技を使え」とか、必要な情報を伝えるシーンがとても多いので、間違えないように気をつけてます(笑)。
木内 ピュリアって一見凄く元気で、言葉遣いなんかもガラが悪いんですけど、実はちょっと品のある素性を持っているらしいので。そういうものをなくさないように頑張りたいと思います 。


↑主人公、ツワブキ・ダイヤ。ガイキングと共に地球を救うべく、戦いに身を投じる。
↑謎の美少女、ルル。ガイキングのナビゲーターとして、ダイヤをサポート。
↑気丈なパイロット、ピュリア。大空魔竜の戦闘部隊ではリーダー的存在だ。

── 本作のオリジナルとなった『大空魔竜 ガイキング』に代表されるような、王道ロボットアニメに対する思いは?
田中 前の『ガイキング』自体は知らないんです。それから後のものは、子どもと一緒に観たりしてるんですけど。そしたらスタジオに1人、青二の藤本(たかひろ)君っていう凄く濃い『ガイキング』ファンがいて。大空魔竜の画が出てくると「うわー、昔のまんまだー!」って(笑)。ストーリーやキャラクターは全然違うけど、メカは同じらしいんですよね。それがとても興奮する事のようでした(笑)。
 私はやっぱり、自分の中で『ワタル』の印象が強いんです。ガイキングは、『ワタル』でいうと龍神丸ですよね。龍神丸は玄田哲章さんが声をやられていて、ワタルが中に入ると会話もするし、玄田さんの声で吼えるじゃないですか。ガイキングの場合は、中に入ると一体化するから、「真弓さんやってください」と言われてやってみると、やっぱり自分の声じゃ頼りないな、と思っちゃいますね。ダイヤの姿で叫ぶ時ならまだしも、(画面上では)ガイキングの姿で叫ぶ時に、「これは例えば、郷里大輔の声に変わったりしないんですか?」って言ったら(笑)、「いやいや変わりません。ダイヤが言うんです」って。それはそれで、なるほどな、と思いますね。ダイヤとガイキングは、本当に一体となって戦う。そういう意味では『ワタル』とは全然違っていて、面白いですね。
川上 ガイキング、お尻が可愛いんですよね。ツルンとしてて、しかもピカピカなんですよ!(笑) なんか、今時の四角張ってる、手の込んだデザインのかっこいいロボとは違って、もっと人間味がある感じで。「これがスーパーロボットの世界なんだ」という感覚を初めて知って、新鮮でした。まだストーリーが全部決まってないという事なので、もしかしてルルも乗れたりしないかな、と楽しみに待ちたいと思います(笑)。
木内 私もロボットものって全然観た事がなくて、アフレコで初めて観たんですけど、その時はまだ細部がどうなるのか分からなかったんです。さっき試写で(完成した映像を)観たんですけど、なんというか空と一体感があるような映像で、「こんなに重々しい感じなんだ」って、凄く新鮮でした。
── 最後に、ファンに対するメッセージを。
田中 王道を行くアニメなので、時間帯もちょうどいいですし、家族で楽しんでいただけたらと思います。
川上 スーパーロボットを知っている世代の方ももちろん楽しめるだろうし、それを知らない世代の方にもぜひ観ていただいて、ピカピカのお尻が可愛い(笑)人間味溢れるガイキングの活躍を見てもらえたらと思います。もちろん、謎がいっぱいのストーリーも追っていってもらえると嬉しいです。
木内 やっぱり、お子さん達が観てワクワクするアニメだと思います。田中さんが「ガイキーング!」って言った時に、子ども達も一緒に「ガイキーング!」って声を揃えて言ってもらえるような。そういうのを楽しみに私達も頑張っていくので、よろしくお願いします。

 声優陣の熱気溢れる演技も楽しみな『ガイキング』は、テレビ朝日にて毎週土曜日、朝10時50分より放送中。メカ作画好きも要チェックだ。

●関連サイト
『ガイキング』公式サイト
http://www.toei-anim.co.jp/tv/gaiking/

(05.11.22)

 

 
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