STUDIO 4℃が制作した5本の短編オリジナルアニメーションが、「ディープ・イマジネーション――創造する遺伝子たち」と銘打って劇場公開される。最新短編1本と、ショートフィルムマガジン「Grasshoppa!」で発表された“スウェットパンチ”シリーズ4本を併せたオムニバスだ。
▲伊東伸高監督の新作『ガラクタの町』
注目は今回初公開となる新作『ガラクタの町』。ある夏の日、少年は商店街で、機械を食べるたびに体がどんどん伸びていく奇妙なロボットと偶然出会う。不思議な友情で結ばれる1人と1体、その冒険の顛末は? 監督を手がけたのは、『マインド・ゲーム』の脱出クライマックスの作画などでアニメファンの度肝を抜いたアニメーター、伊東伸高。ショートアニメ集『きまぐれロボット』でも垣間見せた独自の演出スタイルが、今回どのように発揮されているのか気になるところ。さらに、新作『時をかける少女』の公開を控える細田守監督が、音響監督を担当しているのも話題のひとつだ。
そして“スウェットパンチ”(2001-2002)は、気鋭のクリエイターたちが様々な映像スタイルで制作した1話完結の短編シリーズ。小原秀一監督の『ダン・ペトリー教授の憂鬱』、小林治監督の『End of the world』、中澤一登監督の『COMEDY』、村木靖監督の『彼岸』と、それぞれの作家性がコンパクトなかたちで楽しめる逸品揃い。その後の各人の活躍を思い浮かべつつ、スクリーンで改めてその魅力を確認しよう。