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アニメ本・聞いた・見た・買った（３）
『ＩＧＰＸ』本は、本編映像を収録したＤＶＤつき！

　12月はアニメ関連書の発売がやたらと多かった。さらに、年末は流通が止まる事もあって、発売日が集中する傾向にあり、年末に立て続けに刊行された。
　というわけで、前回取り上げられないままになった本を紹介しよう。どれもすでに発売中だ。ユニークな内容なので、ぜひ店頭で手に取ってみることをお勧めしたい。

　まずは「機動戦士Ｚガンダム A NEW TRANSLATION -Legend of Z-」（ホビージャパン）。劇場版『Ｚガンダム』を中心とした、『機動戦士Ｚガンダム』の本だ。一時期、発売未定と告知されて、ファンをやきもきさせたが、この年末に無事刊行された。読みどころは元「月刊Newtype」編集長の井上伸一郎のインタビュー。いつもどおりのおだやかな語りの合間に、ちらりと『Ｚガンダム』への本音が見えるのが興味深い。他にもアニメスタイル読者なら気になる、細田守と小説家・福井晴敏との対談や、映画監督の本広克行と富野由悠季の対談など、興味深い記事が多く掲載されている。

　富野監督作品つながりで、一迅社からは「リーンの翼　解析設定資料集」が発売になっている。これまでの同社の「設定資料集」と同様、設定図版が大半を占めているが、富野監督インタビューをはじめ、富野演出論など読み物記事もなかなか充実。okamaによる初期デザインも収録されているなど、従来の「設定資料集」より、ちょっと踏み込んだ作りが面白い。

　最後に「ＩＧＰＸ　３Ｄアニメーション　メイキングブック」（ワークスコーポレーション）。タイトルどおり『IGPX』の３ＤＣＧワークに絞って、そのメイキングに、CGWORLD編集部が迫った一冊。デザイン担当から、モデリング担当、アニメーション担当と、多くのスタッフに丹念に取材し、全体のフローが分かるようになっている。さらにＤＶＤが付属しており、本文中に取り上げた完成映像に加えて、制作途上の映像も収録。立体的に『IGPX』の３ＤＣＧワークが概観できるようになっているというのも面白い試みだ。アニメ書籍コーナーより、パソコン関連書のコーナーに置かれている事が多いので、関心のある方はどうかうっかり見落とさないように。
　CGWORLD本誌も、最近、とみに２Ｄアニメの記事が充実しており、目が離せない。

　その他のアニメ出版物はこちらをごらんください。（Ｂ）

(06.12.28)

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