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アニメの現場をより良くするために
JAniCA設立発表・記者会見レポート

アニメ―ターと演出家の生活向上を目指す団体・JAniCA（日本アニメーター・演出協会）。その設立発表と記者会見が、10月13日（土）に都内・杉並会館で行われた。公式サイトを中心に主張を続けてきたJAniCAが、公の場に登場するのはこれが初めて。会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、その注目度の高さがうかがえた。

JAniCA代表に就任した芦田豊雄の設立宣言に続き、今敏監督と、大阪から駆けつけた谷口守泰（アニメアール代表）が、発起人有志を代表して挨拶し、JAniCAが設立された事への喜びと期待を語った。

今敏「JAniCAを報じた新聞記事の見出しが『アニメ大国　悲鳴』で、全くその通りだと思いました。ずっと悲鳴を上げ続けてきて、もう悲鳴も枯れてきた頃なんですが、そうした声を届けようという団体ができた事は喜ばしい事だと思います。私も微力ながらお手伝いしたいと思います」

谷口守泰「JAniCAを立ち上げて下さったスタッフの皆さんに厚くお礼申し上げます。私は専門学校の講師をしておりますが、アニメ業界に進む学生には、金銭的な問題がどうしてもつきまとい、厳しい状態がずっと続いています。今後、JAniCAの活動によって、狭い門がぐっと広くなる事を期待します」

また、応援団団長の高橋信之（スタジオハードデラックス代表）、同じく応援団の浜野保樹（東京大学大学院教授）らの挨拶もあり、JAniCAへの支持と、幅広い方面からの支援を訴えた。

▲代表の芦田豊雄（中央）を始めとした世話人、事務方、応援団の面々が前列に。後列には、仕事の合間をぬって駆けつけた、発起人有志のアニメーター、演出家陣がズラリと並ぶ

続く記者会見では、芦田代表からJAniCAの活動方針について語られた。

芦田「日本のアニメーションが、このままでは駄目になってしまうのではないかと言われ始めています。日本で働くアニメーターや演出家を一本釣りしようとする、海外からの動きもあります。彼らを守るためには、どうしたらよいのか。どうすれば日本のアニメーションの現場を今より良くできるのか。JAniCAはそういう事を考えていく団体です」

その後も、質疑応答のかたちで、JAniCAの理念や具体的な活動内容についての説明が続けられた。JAniCAの短期的な目標は、活動の火を絶やさずに継続させていく事だという。また、寄付や助成を受けられるような団体にするために、アニメーターや演出家の名簿を作るなど、業界の受け皿となるような活動も予定しているそうだ。JAniCAの今後の活動に期待しつつ、本誌でも引き続き応援を続けていきたい。

●関連記事
アニメーターと演出家の生活を豊かにするために
JAnicA（ジャニカ）世話人　芦田豊雄インタビュー

●関連サイト
日本アニメーター・演出協会（JAnicA）
http://www.janica.jp/

(07.10.19)

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