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岩波から注目のジブリ本2冊!


 長らく発売延期が続いていた「出渕裕画業30周年記念画集 IIIX」(徳間書店)がようやく出荷されたようだ。予約限定なので今から手に入れるのは難しいかもしれないが、古書市場にも出ているようなので、どうしてもという方はそちらを当たってみる手もあるだろう。
 予約といえば、アニドウで現在「小田部羊一アニメーション画集」が予約受付中。今月末の発売予定で、発売に合わせてイベントもあるという。詳しくはアニドウのWEBサイトへ
 もう1冊高価な本を紹介しておこう。7日刊行予定の「世界映画大事典」(日本図書センター)。3万円近い本だけに、個人で持つものではないだろうが、こんな本もあるぐらいの事を知っておけば、図書館等で調べ物をする手がかりにはなるだろう。アニメーション映画の項目もあるという。
 アニメーション映画の舞台裏に迫る本では、「コマ撮りアニメーションの秘密 オスカー獲得13作品の制作現場と舞台裏」(グラフィック社)が同じく7日の発売予定。『隣人』『木を植えた男』『岸辺のふたり』といった傑作アニメーションの舞台裏に、関係者へのインタビューを通じて迫るという。期待したい。
 映画から話を続けると、今年の夏は、宮崎駿の劇場新作と押井守の劇場新作が同時期に公開されるのも話題のひとつ。関連書がいくつも動いているようだ。
 その中で特に注目なのが、宮崎駿自身の著書である「折り返し点1997〜2008」。かつて徳間書店から出した「出発点1979-1996」を意識したタイトルだろうが、今回はなんと岩波書店からの刊行となる。「企画書、エッセイ、インタビュー、対談、講演など、単行本未収録のものを一挙収録」という。16日刊行予定。
 また岩波書店からはもう1冊スタジオジブリ関連書が出る。鈴木敏夫の単著「仕事道楽 スタジオジブリの現場」がそれ。こちらはさらにびっくりで、あの岩波新書の1冊である。18日刊行予定。ちなみにこちらも鈴木の旧著「映画道楽」(ぴあ)に合わせたタイトルだろう。
 新書といえば、朝日新書からは、斉藤守彦著「宮崎アニメの挑戦」という本も刊行される。「日米の大物監督が最新作で直接対決した際の興行面に注目し、宮崎アニメが牽引してきた日本映画界をひもとく」というので、ジブリの本というよりは、興行面から現在の日本映画界を論じる本となるようだ。11日刊行予定。
 クリエイターの単著といえば、宮崎駿だけではなく、こちらも注目。倉田英之著「倉本 倉田の蔵出し」(アスキー・メディアワークス)。1996年から2008年の間に発表された中から選りすぐった原稿に書き下ろしエッセイやロングインタビューを加えたというから、まさに倉田版「出発点1996-2008」。インパクトのあるカバーも目を引く。楽しみな1冊だ。9日頃の発売。
 ここで紹介した本は刊行済みのものを除き、タイトル、発売日ともすべて予定で、変更される可能性がある。購入する際には、店頭などで現物を確認してほしい。そのほかの本の予定はこちら。(B)


(08.07.04)

 
 
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