前回ご紹介した『みなみけ』のED「カラフルDAYS」のCDをいただいたので聴いてみた。ノスタルジックなメロディも心地よく、クリシェ(注1)を用いたコード進行には定番ならではの安心感がある。総じて聴きやすく耳馴染みのよい楽曲だ。
最近ではOPのみならず、EDにも高いポップ性を持った楽曲が増えてきたような気がする。ファンとしては両方を揃えたくなるだろうから、嬉しくもあり大変でもあるよなあ、と思う。
(注1)コード構成音の中のひとつが、半音ずつ変化していくこと
■PICK UP DISC
今年9月に好評のうちに放映を終了し、早くも来年1月より第2シリーズの放映が決定した『さよなら絶望先生』。第2期ではアニメスタイルの小黒編集長がスタッフとして参加する。
今回は10月に発売された第1期のサントラ盤、「絶望劇伴撰集」をご紹介しよう。
『さよなら絶望先生』オリジナル・サウンドトラック「絶望劇伴撰集」/KICA-888/2,800円/キングレコード(発売中)[Amazon]
この作品は「昭和が続いている世界」という設定だけあって、風景や風俗などがレトロなムードで作られている。監督が新房昭之ということもあり、『月詠 MOON PHASE』や『ぱにぽに だっしゅ!』でもお馴染みの、昭和期のテレビ番組のネタが豊富だ。
特に「金曜ロードショー」「ゴールデン洋画劇場」「東芝日曜劇場」「土曜ワイド劇場」など、懐かしの映画・ドラマ番組のオープニング映像のパロディには異様に力が入っていた(笑)。
サントラの音楽についても同様で、1970〜80年代の映画・TVを思わせるような、ムーディなオーケストラサウンドに特徴がある。
特に序盤の数曲では、ストリングスと木管楽器が朗々と美しいメロディを謳い上げ、更にハープのグリッサンドでそれを補強するなど、まさに当時の映画やTVのようなムードたっぷり。
音響もリッチで劇場作品に劣らない厚みがあるし、メロディも粒ぞろいであるから、純粋に音楽として聴いても楽しめるだろう。
本盤は曲順の構成が見事だ。1曲目にはOP主題歌を据えるサントラCDが多い中で、あえて序盤にムーディで美しい曲を並べ、中盤にアップテンポの軽妙な音楽、そして最後に主題歌を3曲まとめて収録している。音楽世界に入り込みやすく、聴き終えた後はスッキリと後味のよい構成になっているように思う。
■新着ニュース
ビクターより、12月5日に『ケロロ軍曹』のクリスマスアルバムがリリースされる予定だ。劇中で使用された挿入歌など、クリスマスにまつわる楽曲がセレクトされている。楽曲タイトルは、有名なクリスマスソングをもじった、思わずニヤリとさせられるものばかり。
参加している声優陣の豪華さでも、話題になりそうな1枚である。
『ケロロ軍曹』ケロロのクリスマスアルバム/VTZL-2/2,520円/ビクターエンタテインメント[Amazon]
■リリース情報
12/05発売
『舞-乙HiME Zwei』ヴォーカルベストアルバム「舞夢」/LACA-5718/2,200円/ランティス[Amazon]
『げんしけん・くじびきアンバランス』ベストアルバム 「Songs for Young&Silly age」/LACA-5714/3,000円/ランティス[Amazon]
『家庭教師ヒットマンREBORN!』OP主題歌「DIVE TO WORLD」/CHERRYBLOSSOM/1,260円/PCCA-02576/ポニーキャニオン[Amazon]
『もやしもん』OP主題歌「カリキュラム」/依布サラサ/KSCL-1182/1,020円/キューンレコード[Amazon]
『NARUTO 疾風伝』ED主題歌「キミモノガタリ」/little by little/SRCL-6682/1,223円/ソニーレコード[Amazon]
『頭文字D Fourth Stage』MUSIC COMPLETE BOX/AVCA-26531-6/13,650円/エイベックス・トラックス[Amazon]
12/07発売
『彩雲国物語 セカンドシリーズ』OST/GNCA-1129/3,000円/ジェネオン エンタテインメント[Amazon]
12/12発売
『もっけ』OP主題歌「ココロの跡」/小坂りゆ/AVCA-26588/1,050円/エイベックス・トラックス[Amazon]
『ひぐらしのなく頃に解』サウンドトラック Vol.1/FCCM-0199/2,940円/フロンティアワークス[Amazon]
(価格はすべて税込)
(07.12.03)
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