期待高まる『サマーウォーズ』
完成披露試写、開かれる

 細田守監督の新作として期待が高まる『サマーウォーズ』。8月1日の公開に先駆けて、7月7日、新宿バルト9にて完成披露試写会が催された。当日は、浴衣姿の方もちらほら、七夕らしい試写会となった。
 この映画は上田市の武家の旧家が舞台とあって、当地ゆかりの真田家の甲冑武者が和太鼓の音と共に登場。続いて、神木隆之介、桜庭ななみ、富司純子の主要キャスト3人と細田守監督が浴衣姿で壇上に現れ、それぞれが映画についての意気込みを語ってくれた。

神木「この映画は、携わってきた人達みんなの自信作です。諦めない気持ちや大切な人を全力で守るといった、いろんな大切なメッセージが込められているので、ぜひそのメッセージを受け取っていただければと思います」
桜庭「今日は浴衣を着てらっしゃる方がたくさんいらっしゃってびっくりです。完成した映画を観たんですが、エンドロールでたくさんの方の名前を見て、その中でも大切な夏希の声をふきこませていただいた事が、すごく嬉しく感じました。一所懸命頑張ったので、みなさんにそれが伝われば嬉しいです」
富司「動画に声を入れるのは初めてで、すごく戸惑ったんですけれども、若い人達に支えられました。ストーリーも画も全てがパーフェクトで、本当に素晴らしい映画に参加させていただいた事を感謝しております」
細田「前作から3年かかりましたが、先日初号を迎えて、非常に手応えを感じました。スタッフ・キャストみんなが家族のように少しずつ力を出し合って、ひとつの事をなしとげていて、映画の内容と我々が被るような感慨を受けました。長時間、1時間54分4秒8コマ、その最後の1コマまでぜひ楽しんでください」

 それぞれが、自分の役柄についてもコメントし、神木は主役の健二について「普通よりも目立たないぐらい、普通の男の子なんです。その普通のところをいかにうまく表現できるかというのを考えました」と語った。一方、桜庭は「周りの方が、本当に優しくて、教えてくださったので楽しい現場でした」という。さらに、自分の好きな場面として、富司が演じた栄の手紙が読み上げられる場面を挙げて、その場面が好きなのは「富司さんの声が素敵だからだと思うんです」と、富司と一緒にアフレコでき、勉強になったと続けた。それに対して、富司は2人がいとも簡単に上手にアフレコをこなしていた事に圧倒されたと返しながら、「動画のおばあちゃんに自分の魂を入れるというので、とても難しかったです」と打ち明けた。
 それに対して、細田監督は「キャスティングは映画の中の人物と、実際に演じてくださる俳優さんの人間性みたいなものが一致するといいと思っている。アニメーションは、いわば架空の世界なわけだけれども、その中で嘘をつかないで、その人物に魂を込めるような部分が必要だと思う」として、劇中のキャラクターと3人の人間性とがぴったりと一致していた、と嬉しそうにコメントした。
 最後に、七夕にちなんで、みんなが七夕飾りとして願いを書いた短冊を披露。桜庭は「また細田監督とご一緒できますように」との願いを読み上げ、細田監督が照れまくる場面も。最後に映画の成功をみなで祈願して、挨拶は終了となった。
 ちなみにこの七夕飾りは、新宿バルト9にて、上映中ロビーに公開される。監督やキャスト陣の短冊を見たい方は、ぜひ劇場へ。

●『サマーウォーズ』公式サイト
http://s-wars.jp/

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(09.07.07)