注目の6作品がそろい踏み
ノイタミナ 2011年タイトルラインナップを発表!
2011年1月7日、東京・乃木坂スクエアにて、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」の2011年新作ラインナップ発表会が開催された。この発表会は、第1部のラインナップ発表会と第2部の座談会という2部構成で行われ、両方ともUSTREAMにて同時配信された。
この日のイベントでは、1月13日より放送が開始される『フラクタル』『放浪息子』の他に、4月オンエアの『C』と『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、さらに7月予定の『うさぎドロップ』『NO.6』の、計6タイトルが発表された。
司会進行は、ニッポン放送の吉田尚紀アナウンサー。各作品のゲストも壇上に招かれ、『フラクタル』からは山本寛監督、ストーリー原案の東浩紀、同作でネッサを演じる花澤香菜の3名が登場。『放浪息子』からは、あおきえい監督と共に、主題歌を担当するダイスケとRie Fuの両名が登壇し、それぞれにライブパフォーマンスを披露。『C』からは中村健治監督と総作画監督の橋本敬史、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』からは長井龍雪監督とキャラクターデザインの田中将賀がスタッフ代表としてステージに立ち、計10名のゲストが一堂に会した。
満を持して発表会が始まると、吉田アナウンサーがお馴染みの流麗なトークで、ノイタミナが2011年に掲げるテーマを明らかにした。それは「原点回帰」と「オリジナル作品」へのこだわり。2005年4月に『ハチミツとクローバー』でスタートを切り、放映7年目を迎えた今年、ノイタミナは原点に立ち戻り、「青春」というキーワードを軸に上記6タイトルを展開していく。さらに、その半分はオリジナル作品。新進気鋭の監督たちによる、意欲的かつ個性的な作品群が勢揃いしている。
それでは各作品の詳細を、以下に紹介しよう。
『フラクタル』
【ストーリー】
世界を管理するフラクタルシステムが完成し、人類は史上初めて、もはや働かなくても生きていくことができる圧倒的な楽園に足を踏み入れた。それから1000年――システムはいまだに稼働し続けていたが、もはや誰もそのシステムを解析できなくなっていた。多くの人々が、その維持こそ、人類の幸せの条件だと信じて疑っていない。
物語は、そんなシステムが崩壊し始めた、ある大陸の片隅の島で始まる――漫然と日々を生きる少年・クレインは、ある日何者かに追われ崖の下に転落した少女・フリュネを助ける。少女との出会いに心躍らせるクレイン。だが、フリュネはブローチを残しクレインの前から姿を消した。ブローチに残されたデータには、少女の姿をしたアバター、ネッサが閉じ込められていた。ネッサとともにフリュネを探す旅にでるクレイン。そこで彼はシステムの秘密を知ることになる。
【キャスト】 |
クレイン/小林ゆう |
【スタッフ】 |
監督/山本寛 『私の優しくない先輩』『かんなぎ』 |
【OP/ED】 |
OPテーマ:AZUMA HITOMI「ハリネズミ」 |
【放送情報】 |
2011年1月13日より毎週木曜日深夜0時45分〜フジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送! |
【公式サイト】 |
『放浪息子』
【ストーリー】
「女の子になりたい男の子」二鳥修一は、転校先の小学校で背が高くてかっこいい女の子、高槻よしのと出会う。そんなよしのも「男の子になりたい女の子」で、時々男装して遠くの街へ出かけていることを修一に告白する。それをきっかけに2人はお互いの秘密を共有し、近い存在になっていく。中学生になった2人は、お互いをとりまく新たな人間関係の中、思春期真っただ中の葛藤や悩みとぶつかり合いながら、それぞれの進む道を見つけていく。
【キャスト】 |
二鳥修一/畠山航輔 |
【スタッフ】 |
原作/志村貴子(エンターブレイン「月刊コミックビーム」連載) |
【OP/ED】 |
オープニングテーマ:ダイスケ(Epic Records)「いつだって。」 |
【放送情報】 |
2011年1月13日より毎週木曜日深夜1時15分〜フジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送! |
【公式サイト】 |
『C』
【ストーリー】
それは、僕たちが生きる2011年と変わらぬ日本。「格差」「少子化」などの悪いニュースに真摯に向き合うこともできず、かといって無視もできない。みんなが、そんな漠然とした不安を抱え毎日を過ごしている。
余賀公麿(よがきみまろ)は都内の経済学部に通う大学生。彼の夢は平凡に暮らすこと、公務員になりマイホームを持つこと。幼い頃に父親が蒸発、ほどなくして母親も病死し、母方の叔母に育てられた公麿は、現在、奨学金をもらいバイトをしながら1人暮らしをしている。「市場の論理」について大学で講義を受けていても、気にかかることは卒業後の安定した生活。何かと公麿のことを気にかけてくれる同級生の羽奈日(はなび)にも、呆れられる始末。
そんなある日、ミダス銀行の真坂木と名乗る、怪しい男が公麿の前に現れる。「あなたの未来の可能性を担保に、お金をお貸しします。そのお金を、あなたの才覚で運用してみませんか?」と誘う真坂木。戸惑い恐れながらも、うながされるまま、真坂木に案内されてたどり着いたところ――それが「金融街」だった。
「金融街」では、公麿はアントレプレナー(起業家・プレイヤー)となり、「真朱」というアセットとともに、日々繰り広げられている「取引(=バトル)」と「投資」というゲームに勝ち続けなくてはならないことを知る。ゲームに負け、資金が債務超過に陥ったらゲーム・オーバー。担保とした「自分の未来の可能性」を失うというわけだ。
戸惑う公麿の姿を興味深げに見守る男がいた。三國壮一郎。伝説のトレーダーと呼ばれる三國の助力を得て、金融街でサバイバルしてゆく公麿。淘汰されてゆく人々を横目に、どんどん膨張してゆくマーケットのお金。やがて、公麿は「金融街」の仕組み、そして、真朱についての出自を知ることとなり……。
【スタッフ】 |
監督/中村健治 |
【放送情報】 |
2011年4月よりフジテレビ「ノイタミナ」にて放送決定 |
【公式サイト】 |
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』
【ストーリー】
昔は仲良しだった幼馴染男女6人。高校生になった彼らの距離はいつの間にか離れてしまっていた。ヒキコモリぎみの主人公じんたん(宿海仁太)。ギャル友達に流され気味のあなる(安城鳴子)。進学校に通うユキアツ(松雪集)、つるこ(鶴見知利子)。高校に進学せず旅を重ねるぽっぽ(久川鉄道)。仲よしだった小学生の頃から、それぞれが変わっていく中で変わらない少女めんま(本間芽衣子)。
ある日、「お願いを叶えて欲しい」とじんたんにお願いをするめんま。困りながらも、その願いを探るじんたん。そして、めんまの願い事がきっかけとなり、それぞれのテリトリーでそれぞれの生活を送っていた幼馴染達が再び集まり始る。めんまのお願いとは一体何なのか。願いが叶った先に幼馴染を待ち受けるものとは。
思春期の若者達が抱く恋心、友情、葛藤を時に楽しく、時に痛々しく真正面から描く青春オリジナルアニメーション。
【スタッフ】 |
原作/超平和バスターズ |
【放送情報】 |
2011年4月よりフジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送予定 |
【公式サイト】 |
『うさぎドロップ』
【ストーリー】
俺がりんを育てているのか、りんに俺が育てられているのか――?
30歳の独身男ダイキチは、祖父の葬儀で見知らぬ6歳の女の子りんと出会う。実は彼女が祖父の隠し子であることを知り、驚愕するダイキチ。親戚たちがりんを引き取る話し合いのふりをしながら互いに責任を押しつけ合う中、見兼ねたダイキチは勢い余ってりんを引き取ることを宣言するが……。
【スタッフ】 |
原作/宇仁田ゆみ「うさぎドロップ」(祥伝社・フィールコミックス) |
【放送情報】 |
2011年7月よりフジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送予定 |
【公式サイト】 |
『NO.6』
【ストーリー】
理想都市「NO.6」に住む12歳の少年・紫苑と、そのNO.6を崩壊させようとたくらむ少年・ネズミ。本作品はそんな2人の出会いと成長の物語。12歳の誕生日を迎えた紫苑は、矯正施設から逃亡し、紫苑の住む高級住宅街クロノスに侵入したネズミと出会う。それから4年、ネズミを介抱したことがNO.6を管理している治安局にばれ、NO.6内のスラム街ロストタウンへ追いやられていた紫苑は、あることをきっかけにネズミと再会する。紫苑は、ネズミをはじめとする様々な人々との出会いや別れ、そして理想都市が成り立っている裏側に潜む本質と意図を知っていくことによって、ネズミとともに自分たちのアイデンティティを探していくことになる。彼らがたどり着いたその先には……。
【スタッフ】 |
原作/あさのあつこ(YA! ENTERTAINMENT/講談社) |
【放送情報】 |
2011年7月よりフジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送予定 |
【公式サイト】 |
●関連サイト
ノイタミナ公式サイト
http://noitamina.tv/
(11.01.12)