板垣的・アニメの偉い人(4)
大塚康生様
WEBアニメスタイルで作画マニアの方々ならばもはや説明は不要なほど『ホルス』で『ルパン』で『コナン』で『チエ』でテレコムな日本アニメ界の重鎮です。板垣的には小学校の頃再放送で見た『未来少年コナン』が大好き!(『コナン』は宮崎作品としても一番好きです) 東映長編の大塚様原画パートは今でも十分通用するスピード感・重量感でアニメーター・板垣にとってバイブル的存在といえるでしょう。
ま、前述のようにテレコムに入る頃の俺が知ってるアニメーターといえば杉野昭夫・小田部羊一(先生だし)・金田伊功(学生時代友人に狂ってるヤツがいて知った……)とこの大塚康生といった以上敬称略な方たちのみ。その中でもいわゆる“宮崎・高畑・ジブリ特番”などでTVの露出も多い大塚さんは会う前からビジュアルを知ってた唯一のアニメーターかな……と。
でも、そのTVやアニメ誌などでインタビューに論理的にしっかり応える様から大塚さんを勝手に“おカタイ人”とイメージしていた俺の目の前に現れた実物の大塚さんはとてもキサクに話しかけてくださる巨匠で、“カタイ”どころか結構“チャランポラン”(ゴメンナサイ!)な面白い方でした。それは若い人たちと同じように新しいもの――例えばパソコンとか、人気タレントとかの話を楽しそうにするし、自分の飲みかけのコーラを“飲む?”と配ってまわったり、バイクで転んで腕いっぱいにカサブタ作ってきて
「僕は布団に横になって死ぬより、飛行機事故とかでバラバラに散って死にたいんだよね〜」
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と冗談か本気か分からない(たぶん本気)事を笑顔で話す、そのままマンガかアニメのキャラになりそうなくらいの素敵さです。今思うとマッドハウスの丸山正雄プロデューサーと似た感じかも……。
大塚さんの話、どーせ長くなりそうなんで開き直って頭っから!
俺が受けた時のテレコム入試試験は、『コナン』(念のため、『未来少年』の方ね!)のキャラ表を渡されて、
- 全力疾走
- 怖いものに追われて必死で逃げる
- 力いっぱいジャンプ!
- 重い物を持ち上げる
- 疲れて椅子にグッタリ……
以上5つのポーズを描きなさい
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だったと思います(注・これはもう十数年前の自分の代が受けた入社試験。俺の知る限り、毎年変わってるみたいなので、これからテレコム入社希望の方達はコレを勉強すれば合格! なんて思わないでください!)。
この試験、今考えてもアニメーター適性審査としてはかなり有効な課題だったと思うので、これだけハッキリ憶えてるわけです。さらに自分の回答もそこそこハッキリ記憶してるので再現してみたのが以下(キャラはコナンでもなんでもありません!)。
多少違うかもしれませんが、だいたいこんな感じのを提出したと思います。結構楽しく遊んだような試験で、画を描くのに緊張したというより、試験中に“生”大塚康生さんに「調子どう?」と話かけられた事のほうがよっぽどドキドキしました。
で、試験後、面接――の話は次回。
余談・『グレパラ』
前々からちょくちょく“グレンPV”と称して話題にしていたショート・フィルムが今週月曜日から
『グレパラ』第5回としてネット配信開始しています。アニメ様も話題にあげていただきありがとうございました。
板垣の画が素でアニメになるとこんな感じになります。
(そりゃ、キャラデはおろか作監も振られるわきゃないか……)
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て事で、気が向いたら見てみてください。じゃ。