前回の続き。コンテ描いてて萌えたキャラ、第3位から。
★第3位『この醜くも美しい世界』のヒカリちゃん、マリちゃん
これは良くも悪くも(?)板垣初めての脚本作品――あ、第7話の事ね。
「今度オリジナルのシリーズが動くんですが、コンテ・演出やりませんか?」
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ガイナックスの佐伯(昭志)様よりの電話でした(『まほろ』第2期シリーズの打ち上げの時、電話番号交換してたんです)。その時の板垣の返事はこう――。
「どーせオリジナルなら“脚本からやりたいなあ〜(照れ笑い)」
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そしたら、脚本書かせてもらえました。「おお、言ってみるモンだな〜」と思ったのはモチロンですが、「やりたい! って言った事を何でもやらせてくれるガイナックスは素晴らしい!」とも思いました。いや、アニメーターに絵コンテ・演出をやらせてくれる現場はいくらでもあるけど、こと脚本になると、そうそう簡単にやらせてもらえません、実際の話。現に自分の監督作品ですら脚本書かせてもらってないんですから! ――たぶん、プロデューサーとライターさんたちとのお付き合い云々……政治的な理由かと(笑)。それだけに、当時では監督でもなく大した演出歴もなかった板垣に
とまるで1人外注と呼ばれそうな仕事を(……しかもオリジナル作品で)やらせてくれた佐伯監督、佐藤店長、山賀社長には今でも感謝してます!
プロット(脚本に入る前の構成案のよーなもの)を書く際、佐伯監督からのお題はみっつ。
で、できたのがあの話。「なんだか慌ただしいなあ〜」とみた人たちからは言われたりもしましたが、水着・キス・バトルをすべてこなして20分そこそこでまとめるとああしかできませんでした、当時の実力では。書いてて“萌えた”ところは、水着のお披露目でのヒカリ――「皆さん、喜んでますよ」の台詞。佐伯監督からは「なんかAV女優みたいですね〜」と言われましたが、俺は「男の子に見られて喜べない……って、本当に女の子の本心なの? ヒカリは純粋だからこーゆーシチュエーションでホホブラシ(頬を赤く染める)になるよーな娘じゃない。もっと素直に喜べるハズ!」と思って書いたんです。
あとラストのマリ――“缶ジュースで間接キス”の「1勝1敗……」も書いてて“萌え”ましたねー。「1勝1敗……」の台詞自体はホン読みの時、たしかガイナックスの佐藤店長の雑談からいただいたんですが、“間接キス”は当時松嶋菜々子か何かのCMで思いついたんだと思います。“ヒカリとタケルのキスを目撃したマリができる、ギリギリいっぱいの反撃って何か!? と考えて。俺の書いた脚本を読んで佐藤店長は言いました。
「板垣せんせいにしては最大限のリリカルさやね〜(笑)」
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……ホント板垣にとってはいっぱいいっぱいでした。
★第2位『ロザリオとバンパイア』の美少女たち
これは前に長々と書いたので詳しい内容は割愛しますが、美少女たちのアクションは描いてて萌えました! 俺にもっとこーゆー仕事ふってくれればいいのに……。
胡夢とみぞれのブラが透けてる胸のアップに続いてなぜか紫の下半身カット……。あれは
と考えたあげく、下半身にカメラを向けたんですが、完成フィルムを見てふと気づきました。
所々やぶれたニーソックス(?)に太ももが透けてたら、あのカットに意味が出たんだ! と後になってから分かって、監督の稲っちに電話しときました。第2期に活かしてね! ……と。
★第1位『ミチコとハッチン』のミチコ
自分でも意外や意外……。山本沙代監督からのオーダーが、
「ミチコはただの“ヤンキー”です」
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だったので“萌え”とは無縁の仕事かと思ってたら……。いやー不思議と萌えた萌えた
とにかくミチコの芝居、ポーズ……何か描いてるうちにミチコが自分の姉(めぐみ)とカブってきて楽しく発散できたコンテでした。不良にも萌えってあるんですね。
というわけで『ミチコ〜』の話は第8話放映後、詳しく!