前3回分で書いたデジタル化云々の話で誤解した方々へ。――単純にまとめます。
自分はべつに
「手描きのアニメに失望したので、これからは3D(CG)なんだ!」
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と言いたいわけじゃないし、
「手描きのアニメーターはもう廃業して、アニメの主役は3D(CG)の人々に譲るべきだ!」
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とか言いたかったわけでもありません。単純に、
「3D(CG)でも手描きのアニメートセンスを充分に活かせるんだから、そろそろ“アニメーターの育成”を3D(CG)から始めた方がいい!」
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って言いたいだけです。あとつけ加えるとしたら
「線と色で区分けされた2次元しか“絵”と認められないのはおかしくない? お客さんにとってどういう手段で描かれたか、なんてどーでもいいんだから」
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――と。
「デジタル化万歳!?」―― |
『ミチコとハッチン』第8話放映
これは前からちょくちょく話題に上げているガイナックスでグロス受けした1本です。最初にやりたいと言ったのは俺ではなく作監の長谷川ひとみさんで、「初作監やってみたい!」と(注:実作業は『屍姫』よりずっと前でした)。ガイナックスの社員演出様たちが皆さん忙しくてできないとの事だったので「俺でよかったらやるよ〜」ってコンテ・演出やりました。長谷川さんは『グレン』6話の時もいい原画描いてくださってて(ウサギガンメンを倒してライフルを構えたヨーコのあたり)、彼女の画で1本やるのも面白いだろーなあと思ったんです。それと、山本沙代監督にも興味があって……。たしか『ごくせん』のエンディングやってますよね。あれ、好きでした。
自分が各話のコンテ・演出で参加する場合は、その作品の監督で選びます。べつに偉そうにしてるわけでは断じてありません。単に仕事を取る際の優先順位ってやつです。それは、「友達の監督作品」だったり「以前手伝ってもらった事への恩返し」とかももちろんありますが、俺的最優先は
です。大地(丙太郎)さんもそうだった、今石(洋之)さんもそう。で、今回――
コンテ打ちの際、マングローブで初対面――かと思いきや
と笑われました。山本監督いわく
「マッドハウスでヤケに楽しそうに仕事してた板垣さんを知ってます!(笑)」
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だそう……。そーいえば、彼女がまだマッドハウスの社員だった頃、俺『獣兵衛』や『十兵衛2』でマッドにいたんですね。……でも話したのは初めてでした。
やっぱ彼女は皆が言うとおり(「Newtype」の『ミチハチ』記事にも載ってたと思うけど……)
打ち合わせの端々にそのセンスのよさと「こだわりの深さ」を知る事ができ、とても楽しい打ち合わせでした。その「センス」と「こだわり」は
に化け、コンテからレイアウト・原画チェックまで俺を苦しめ続けました。しかも『ロザリオ』の時と違って、「この話数は動画枚数はどれだけ使ってもOK!」の条件だったので、監督が要望する芝居・動き・情報量はすべて入れなければならず……結果9000枚超えの大作(?)になっちゃいました。長谷川ひとみさんの画も可愛く上がったので、12月10日(水)26:08〜フジテレビの放映、是非見てください!
予告
『ミチハチ』8話の放映と同じ日、自分の監督作品も正式に解禁となります!
――というわけで次回(12月11日更新分)はその話題で〜。