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アニメの作画を語ろう
シナリオえーだば創作術――だれでもできる脚本家[首藤剛志]

第190回 というか番外編 休載のお詫び再び……そして

 このコラムの再開を約束しながら、またまた休載が続き申し訳ありません。
 体調が悪く、かといって入院するほど緊急を要する重病でもないらしく(もっとも入院すればかえって気がめいるのも確かです)、食欲ゼロで、点滴のため通院している現状です。
 元気になるまで、今しばらくお待ちいただければ幸いです。
 先日、アニメスタイル付で、ある方から「爆誕」という言葉についてのご意見をいただきました。
 間接被爆者ともいえる方から生まれた方のお子さんのようです。
 「爆誕」という言葉から体内被曝をイメージするのは意識しすぎだからあまり気にしないでください……ただの派手好みの題名としか思っていませんから……という内容でした。
 そうかもしれません。
 僕だって、原爆どころか戦争も知りません。
 夏のある日、ふと、広島、長崎で起きた見ず知らずのことに、ほんの数分間思いをめぐらせるにすぎません。
 その方も書かれていましたが、今東京で、広島、長崎、原爆のことを知らせようとしても「なに? それ?」という反応が多いそうです。
 なんだかんだ言ったところで、僕もその1人なんですよね。
 「爆誕」という言葉を使ったご自分や、スタッフを責めないでください……と、その方の文章は結ばれていました。
 この方の文面どおり、僕は受け取っていいのでしょうか。
 この方の真意は文面どおりなのでしょうか。
 なんだか、あきらめのようなものを感じるのは僕だけでしょうか?
 気がつけばお隣の国は、原爆とミサイルをちらつかせています。
 もっとも、そのことに僕だって1週間に1度、ほんの数分、思いを巡らせるだけなのですが……。
 「戦争を知らない子供たち」の一員である僕は、世界中で一番幸せな一生を送れる人間なのかもしれません。
 今回は、これで失礼させていただきます。
 申し訳ありません。

   つづく
 


■第191回へ続く

(09.07.15)

 
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