第39回 『色指定』のことはちょっと置いておいて『墓場鬼太郎』の話
いやあ、冬本番って感じに東京も寒い日が続いておりますね。
毎年この時期、センター試験(僕が現役高校生の頃にはまだ『共通一次試験』でしたね)の頃には決まって東京は雪だったんですが、ここ何年か降ってませんね? 今年も気象庁の予報では雪になってたりしたんですが、期待(笑)は裏切られ肩すかしで終わっちゃいました。でもまだまだ寒い日は続くみたいですので、期待して待ちたいところ。
最近は雪らしい雪の降ってない東京です。年に1度くらいは雪合戦できるくらいに積もってほしいんですがね。雪大好きな僕としては寂しい限り。ああ、雪見たいなあ。どこか雪国に遊びに行きたいなあ、雪の降る中で露天風呂なんて最高だなあ……と妄想&切望する今日この頃です(笑)。
でも、いま休んだら殺されそうだしなあ。『墓場鬼太郎』の作業に追いまくられて超多忙で毎日のように朝帰りです。久しぶりのTVシリーズのお仕事でのびっくりは「なんでこんなに1週間って短いんだよお!」という事実(苦笑)。ああ、時間なさ過ぎ! でも、すごく楽しい日々のまっただ中です。
さてさて。
ホントは『色指定』のクレジットのお話の続き……なのですが、ちょっと本業が忙しくてちゃんと時間取って原稿書けません(泣)。ゴメンナサイです。
なのでちょっとだけ『墓場鬼太郎』のこと書きます。前々回に書けなかったオープニングとエンディングのお話をちょっとだけ。
フジテレビ深夜「ノイタミナ」で絶賛放映中の『墓場鬼太郎』ですが、初回視聴率4.8%に引き続き、第2話もなんと4.9%でありました! もうね、「目指せ! 10%」なんて、プロデューサーと監督は盛り上がっておりますが(笑)、そんな好調な出だしに、おかげさまで着々と放映地域が広がっております。いやあ、ホント嬉しいです!
このオープニングとエンディング、絵コンテと演出を『モノノ怪』の中村健治監督が担当しました。原画、というか作画はすべて同じく『モノノ怪』の橋本敬史さんでした。そして美術はマジックハウス、特殊効果は東映アニメーションの星野くん、撮影はタツノコプロ撮影部でした。
あのオープニング、水木先生の原作本のマンガのコマがモチーフなのですが、すべて橋本さんの描きおこしで、しかもサインペンでのほぼ一発描きでした。いやあ、すごいです! それをスキャンして仕上げさんに下塗りしてもらったものを、僕が色味を決めつつ塗っていきました。橋本さんの作画作業が4日間、オーバーラップして僕の作業期間が3日間、撮影に2日間。絵コンテ完成から撮影完了までなんとまあ1週間という超短期決戦だったのでした!(笑) ちなみに、なんでそんな短期決戦になったのかはナイショ!(苦笑)
ご覧になった方はわかると思いますが、最後の実写部分も含めて撮影は事実上の1カット処理。エンディングもそうですね。ラッシュが上がった時、試写室では気持ちのいいどよめきが起きたのでした(笑)。作業に関わったのがものすごく少人数であったためみんなその内容を知らなかったのです。関わった僕らでさえビックリな出来でありました。
エンディングの方は、実は毎話ごとに撮り直してます。画面に流れてる文字、毎回違うのです(笑)。これも毎話ごと、僕が色を決めて差しかえてます。
中村監督とはずっと以前から「なにか一緒にやりたいねぇ」とことあるごとに話してたんですが、今回やっとこさ、その願いが叶いました。いやあ、よかった。また一緒におもしろいことやりたいですな(笑)>中村監督
そんなこんなで作ったオープニングとエンディング、なかなかおもしろいモノになったと思います。
というわけで、今週もみなさん観てくださいね!
■第40回へ続く
(08.01.22)