感想メールで振り返るアニメスタイルイベント2010
オールナイト編・その2

 続けて、オールナイト編・その2をお届けする。今年は本当にオールナイト企画が多かった。来場者のみなさんは楽しんでいただけただろうか。

■EVENT DATA

新文芸坐×アニメスタイルセレクション Vol. 10
『フリクリ』+

会場

新文芸坐

日時

8月7日 22時15分〜

トーク出演

鶴巻和哉、小黒祐一郎(聞き手)

上映作品

『フリクリ』全6話
『魔法のスター マジカルエミ』36話、37話、38話
OVA『魔法のスター マジカルエミ 蝉時雨』

■感想メール

ケータさん

 イベントお疲れ様でした。
 今回は予想以上のお客の数とロビーのエアコンの故障と色々と大変だったでしょうが無事終わってなによりです。
 感想としては全ての上映作品が4:3だったというのがとても新鮮で、なにより『フリクリ』の美しさに感動しました。

 そして、『マジカルエミ』。
 上映前に「エミ目当ての人」を挙手で尋ねてた際のあまりの少なさに軽く涙しましたが、上映後、観客全て(大げさ)がエミの感想をつぶやきながら帰っていく様子を見て、これはある意味大成功だったんじゃないかとなぜか自分も嬉しくなってしまいました。
 とりあえず『エミ』については長くなるのであまり書きませんが、大勢で不思議色ハピネスの流れてる空間にいるというのは不思議なモノですね。感動と笑いを堪えるのに必死でした。そして最終回、『蝉時雨』を上映するなら小金井さんを少しでも知ってもらうために「鈴の音」も上映してくれたらな、とか。
 長くなりましたが今回も貴重な機会を頂き、小黒様、及び関係者の皆様にはとても感謝しております。
 では次回、ヨコハマ買い出し紀行を含めた安濃ナイトに期待してます(笑)

ブルーは俗字さん

 アニメ様メール読んでくださってありがとうございます!
 印象的だった原画マンは? の問いで鶴巻監督が挙げていたのは、大塚さん西尾さん大平さん今石さん平松さん吉成さん……。
 すでにこの並びがフリクリっぽいですね。「西尾さんと今石さんを武器に」はとても分かりやすい表現でした。
 ♯2大平さんのカットの字幕スーパーの意味がやっと分かってすっきりです。大平「今石さんはいい人」発言!(笑)
 丸い鉛筆で描いたようなキャラの線も、背景の色彩もとても綺麗で新劇場版みたいでした。デジタル過渡期で映像処理を模索してる感じも伝わってきました。アナログっぽい生々しいエフェクトはやっぱりきれい!
 改めてフリクリの魅力を味わいました。関連書籍買ってしまいそうです。

 『マジカルエミ』は初でしたが、望月さんは当時からああだったんですね。興味深かったです。
鶴巻さんが思い出しつつ話される内容に、アニメ様が即答してる様がすごかったです。神々しい!
 三人組マジシャンのメガネくんの選択の地味さには驚きました。アニメなんだしもうちょっと冒険しようよ!
 でもそういうのが当時のリアルなんでしょうね。
 ファンシーって最近ない価値観なので、面白かったです。この25年間の作画、演出面の技術の進歩にも目がいきました。
 武蔵小金井在住なので、小金井さん国分寺さんのネーミングセンスは簡単すぎるだろ! と思いました。が、小金井さんのフルネームが小金井武蔵と知って、あまりの開き直りっぷりに感嘆しました。アニメ『うる星やつら』の舞台も武蔵小金井だそうですね。ぴえろの小金井愛を感じました!

monthly_ikkiさん

 『フリクリ』目当てだったのですが、同時に上映した『マジカルエミ』にすっかり心奪われてしまいました。アニメに温もりを感じたのは初めてです。人がいなければそもそも作れないものですし、機械的な作業ではなく、こだわりや執着心みたいなものがエミには強く表現されていたように思えます(エミだけやたら作画が良かったり(笑))。
 今回のイベントに一つ贅沢な注文をつけるなら、『蝉時雨』の上映後にもう一度トークショーが欲しかったです。あの作品を見終わったあとの鶴巻監督のテンションが非常に気になりました。

地元のファンさん

 今回、劇場のスクリーンで観ることができたのはもちろんですが、個人的に嬉しかったのが劇場の音響設備で鑑賞できたことです。音に迫力があるぶん、当然盛り上がるとこは盛り上がりますし、逆にBGMのないシリアスな芝居のシーンはグッと引き締まり、緊張感も増しているように感じました。
 このような音のメリハリの効きっぷりを楽しむのも、劇場上映ならではだなァ、と思った次第です。
 「ファイスタ」で何人ものセリフが重なるゲーム説明のシーンが妙にカッコ良く感じたり、「マルラバ」のナオ太とニナモが教室内で言い争うシーンでは、自分もその場にいあわせているかのように気まずくなったり。各話クライマックスシーンでの音楽の入り方のカッコよさもいちだんと際立っていたり。
 とまあ、その他いろいろ、絵の素晴らしさは言わずもがな、自宅では味わうことの出来ないフリクリ体験ができて大満足です。個人的にはこの環境で、今川監督のOVA『ジャイアント ロボ』の上映とかしてもらえたら……なんてなこともせっかくなのでお伝えしておきます。

 以下、『フリクリ』上映以外についての感想を簡単にですが。
 未見の方に配慮してでしょうが、『フリクリ』のトークについてはネタバレとか気にせずにやってほしかったです。
 似たようなイベントが他にもありますが、それらに比べて料金が良心的だと思います。ありがたいです。
 『マジカルエミ』はトークショウでの解説のおかげもあってか、すんなりと観ることができました、『蝉時雨』も含めて。
 数日経った今、こうして『蝉時雨』のことを思い出してみると、なんだかとても白昼夢めいていて、少しフシギな気分になります。

■EVENT DATA

新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol.11
マイマイ新子と片渕須直の足跡

会場

新文芸坐

日時

9月25日 夜22時30分〜

トーク出演

片渕須直、小黒祐一郎(聞き手)

上映作品

『マイマイ新子と千年の魔法』
『うしろの正面だあれ』
『アリーテ姫』
『名探偵ホームズ(劇場版)』青い紅玉の巻/海底の財宝の巻
『おねがい!サミアどん』僕の飛行機だドーン/サミアどんの誕生日だドーン

■感想メール

小薬孝之さん

 トークとても面白かったです。サミアどんは見たことないと思っていたけど、チラッと記憶の片隅にあったような気がします。
 マイマイ新子はとてもよかった。
 本当にそれしかいいようがないんです。なんだろうこの不思議な気持ちの高ぶりは。ただただ、子供らしく生きる新子達の姿が気持ちよく、また妬ましくもありました。スクリーンで見れたのもよかったと思います。スクリーンを見上げる視線が、麦畑の中を進む新子の視線と重なり、自分が映画の中に入り込んだような錯覚がありました。音楽、映像、声優と全てがすばらしく、この作品が赤字状態なのが不思議です。
 このイベントはいつも物販がないのでしょうか、とにかくDVDが欲しくなったので、帰ってすぐネットで買いました。知り合いにも薦めています。多くの人に見てもらいたいと思える作品に久々に出会えてとてもうれしいです。片渕監督をはじめスタッフの皆さん、本当にありがとうございます。

■EVENT DATA

新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol.12
ボンズ アクションアニメの世界

会場

新文芸坐

日時

10月30日 22時30分〜

トーク出演

南雅彦、安藤真裕、伊藤嘉之、小黒祐一郎(聞き手)

上映作品

『ストレンヂア ─無皇刃譚─』
『COWBOY BEBOP 天国の扉』
『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』
『HEROMAN』最終回

■感想メール

サカモトマリコさん

 先ほど池袋から帰ってきたのですが、大好きな作品をたくさん堪能できて、とても幸せな気持ちでいっぱいです。  こんな楽しいオールナイト企画をしてくださり、本当にありがとうございました!

 それでも、特に『ストレンヂア』の上映はもう一回劇場で見てみたかったので、本当にうれしかったです。
 大きな画面で名無しが剣をまじえる戦闘シーンは何度みても飽きないです。
 またもし来年でも再来年でもストレンヂアがかかれば行きたい! と本気で思っています。
 トークの内容も、南さん、安藤さん、伊藤さんと、ディープな作画のお話をされてて、聞いていてすごく楽しかったです。
 このシーンは誰が描いた、とか、どうしてこの作品に携わることになったか、このアニメーターさんのここを見て! という話を聞くと、1回みた作品でも見直したくなりますね。
 安藤さんのお話をきいて、家にかえって、ストレンヂアのDVDについていたコンテを見直してみてみました。
 本当に飛丸にかわいいまゆげがあるところもあるんですね! 新たな発見です!
 そして普段アニメーターの方が表にでてくることは少ないと思うので、間近でお話がきけて、すごくうれしかったです。
 伊藤さんもトークのあとで会社に戻るとおっしゃっていましたが、すごく忙しい合間をぬってきてくださったんですね。
 普段聴けないお話がきけてラッキーでした。
 私も台風あり、仕事ありの一日だったので、イベントに行くのは大変だなあと実は思っていたのですが、面倒くさがらず参加して、本当によかったです。
 いい一日になりました。

(10.12.27)