ナチュラルな青年向けアニメ
今回の更新で、いよいよ「カレイドの すごい アニメーター」こと
和田高明さんのインタビュー
が始まります。同席者のやたらと多い、アットホームな取材となりました。これも和田さんが『カレイドスター』のスタッフに慕われている、という事でしょう。
さて、先日『ΠΛΑΝΗΤΕΣ』(←プラネテスと読んで下さい)の放映が終わりましたね。気持ちよくゴールインしていました。最終回を観て面白いと思ったのは、目線の高さですね。明らかに子供向きではないけれど、マニアックでもない。ごく普通に20歳くらいの人が楽しめる作り。自然体で作られた青年向けの作品だった。これは貴重ですよ。マジメに生きている人たちを、マジメに描いている感じがよい。監督の谷口悟朗さん、脚本の大河内一楼さん、キャラクターデザインの千羽由利子さん、それぞれの代表作になったと思います。サンライズとしても、ここ数年間でのベストなんじゃないですかね。
千羽さんは、美少女ものをやっていた時から、リアルなテイストが入ったキャラクターを描いていましたから、『ΠΛΑΝΗΤΕΣ』は千羽さんの新境地であり、同時に本領を発揮した作品でもあったのでしょう。いいお仕事をなさったと思います。ただ、僕としては、次は美少女ものをやってほしいなあ。和田さんの取材のために久しぶりに『ToHeart』を観て、そう思いました。
以下は別の話題。
この原稿を書いている途中で、面白い情報が飛び込んできました。6月25日に「スチームボーイ スターターキット」というDVDがバンダイビジュアルからリリースされるそうです。内容は『スチームボーイ』のメイキング映像やプロモーションビデオ。さらに、りんたろう監督による「大友監督激励アニメ」の『48×61』が収録されるそうです。これは文字どおり、『スチームボーイ』を制作している大友監督へのエールとして、りん監督が作った短編アニメだそうです。タイトルの48が大友監督の年齢で、61がりん監督の年齢。時間は6分で、制作がマッドハウス、キャラクターデザインが寺田克也、音楽が本多俊之。それにしても「激励アニメ」とは、前代未聞の企画ですね。
それと、もうひとつ。
庵野監督の実写映画「キューティーハニー」の公開も間もなくですが、その前夜祭として5月28日に「庵野秀明実写映画の系譜」のタイトルで、オールナイト興行が行われます。見どころはDAICON FILM版「帰ってきたウルトラマン」の上映です。これは庵野さん達がアマチュア時代に作った傑作特撮映画。アマチュアフィルムであり、さらに既成のキャラクターを使った(?)作品であるため、一般公開の機会が少ない作品です。興味のある方は是非。
(04.04.28)
更新情報(04/04/28・第124回)
animator interview
和田高明(1)
【ARCHIVE】
「この人に話を聞きたい」湯浅政明(2)
湯浅政明の「週刊ユアサ」(第17回)
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