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ネコミミモードの新房監督が放った
 渾身の超異色作『コゼットの肖像』に注目だ!


 『月詠 MOON PHASE』『魔法少女 リリカル なのは』と、このところ快調にヒット作を生み出している新房昭之監督。彼がそれらの作品と同時進行で手がけた異色のオリジナルビデオアニメ――それが『コゼットの肖像』だ。アニメ界初の「ゴスロリ+ホラー」というコンセプトのもとに、美しい少女の幻影に恋をした画学生が直面する壮絶な恐怖を描く、全3話のシリーズ。耽美的なムードと骨太な演出が、緩急激しく入り乱れる、まさに“超”のつく異色作だ。
 ダークな映像感覚と幻惑的な語り口は、新房作品ならではの味わい。少女の危うい魅力も見事に表現され、本格ロリータ・アニメとしても堪能できる。かと思えば、「萌え」などと軽く言っていられないハードな展開と、ハンパな血の量ではないスプラッタ描写、さらにはダイナミックなアクションシーンまで織り込まれ、観る前の先入観が打ち破られる事は必至だ。
 物語は決して明解ではない。だが、異様な迫力に満ち溢れた1巻のテンションに圧倒された後は、2巻、3巻と続けて観る事をお薦めしたい。粗い手触りのまま投げ出された謎が少しずつ氷解し、より破天荒な展開へと向かっていく独特の感覚は、他に類を見ないものと言える。全話を通して観た後、もう一度、1巻から見直せば、新たなディテールも発見できる事だろう。
 残念な事に、本作はビデオやDVDがレンタルされておらず、目にした人は多くはない。だが、改めて『コゼットの肖像』を観るチャンスが訪れる。1〜3話を再編集し、再ダビングを施した「特別版」が作られる事になったのだ。「特別版」は3月31日、WOWOWで無料放映される。また、それに先立ち、3月26日に行われるアニメスタイル主催のオールナイトイベントで、この「特別版」をプレミア上映する事も決定! 劇場の闇の中で、『コゼット』の濃密な作品世界を一気に味わえる、またとないチャンスだ。ただし、観賞の際は体調に万全を期す事。グロッキーしても知らないぞ。

●スタッフ
監督/新房昭之
脚本/関島眞頼
原作/cossette house、aniplex
オリジナルキャラクターデザイン/鈴木博文
美術監督/イースター姫組
プロダクションデザイン/okama
音楽/梶浦由記
アニメーション制作/童夢

●キャスト
倉橋永莉/斎賀みつき
コゼット・ドーヴェルニュ/井上麻里奈
真滝翔子/豊口めぐみ
斎賀由布/能登麻美子
鏃みちる/藤原郁美
釈迦堂善心尼/五十嵐麗

【あらすじ】
 画学生、倉橋永莉の愉しみは、アルバイト先の骨董店「香蘭堂」でベネチアングラスを眺める事。彼はその美しいグラス越しに見える、金髪碧眼の可憐な少女の幻影に恋をしていた。それは誰にも知られぬ秘密の逢瀬。
 ある夜、そのグラスから鮮血が溢れだし、存在しなかったはずの少女が永莉の目の前に現れる。少女は彼に「血の契約」を迫る。言われるがままに杯の血を飲み干す永莉。その時から、彼は殺人者の魂を受け継ぎ、呪われし器物たちの怨念を一身に受ける事となった。
 少女の名は、コゼット・ドーヴェルニュ。18世紀フランスの名家に生まれた彼女は、狂気の画家マルチェロによって命を奪われ、永遠に救われぬ魂となって彷徨っていた。そして長い歳月を経る間、少女の鮮血を浴びた器物たちは、愛する主を殺した画家への憎悪を募らせ続けた。コゼットは、「血の契約」によってマルチェロの魂を受け継いでしまった永莉を利用し、彼の体を切り裂いて呪われた器物の魂を解放していく。
 永莉は殺人者の狂気を背負い、器物たちの呪いに苛まれ、さらにはコゼットによって地獄のような苦痛を与えられる。彼女を愛してしまったがゆえに。その相克と苦悩には終わりの時が来るのだろうか。そしてその愛はふたりに安息をもたらすのか、それとも……。

●商品情報
DVD『コゼットの肖像』Vol.1〜3
各巻価格/6300円
発売/アニプレックス
販売/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

●「特別版」放映情報
『コゼットの肖像 特別版』
3月31日(木)深夜1時〜(WOWOW)
※ノンスクランブル無料放送

●関連サイト
『コゼットの肖像』公式HP
http://www.cossette.jp/


(05.02.28)
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