“ジャパニメーション”を使ったビデオプロモーションで話題を呼んだ、ダフト・パンクのミュージックビデオ第2弾が現在、MTV番組やネット上で公開中だ。
フランス発信のダンス・ミュージックユニット、ダフト・パンクは、これまでも素顔を見せないプロモーションを展開してきたが、今年の新曲「ワン・モア・タイム」では、松本零士を総設定・デザインに起用。アニメーションによるビデオクリップを発表し、洋楽ファンのみならず、アニメファンも驚かせた。これは「フランスでは、日本のアニメが多数放映されていて、僕達も幼少の頃からそれを観ていた。だから、70〜80年代の日本アニメには特に思い入れが強いんだ。中でも松本零士は、子供の頃から憧れの存在だった」と語るダフト・パンク側からの熱烈なラブコールが実を結んだものだった。
『ディスカバリー』と名付けられたこのプロジェクト。「太陽系外のとある惑星を舞台に、ザ・クレッシェンドールズという名のロックバンドの活躍を描く」というのが、そのコンセプトである。「ワン・モア・タイム」では、敵らしき人物達が攻めてきたところで終わっており、やや意外の感もあったが、これは実は連続シリーズだったのだ。第2弾の「エアロダイナミック」は、その続きから始まっており、今後のさらなる展開も予想される作りだ。今のところ第3弾以降は未定のようだが、さらなる続編の製作が期待される。
このアニメを製作したのは、かつて松本零士作品を数多く手がけた東映アニメーション。シリーズディレクターは『3×3EYES ―聖魔伝説―』の竹之内和久、キャラクターデザインは『SLAM DUNK』『PROJECT ARMS』の佐藤正樹、総作画監督は『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』の爲我井克美と、東映アニメーション作品等で活躍してきた中堅スタッフが脂ののったところを見せている。詳しくは以下にリストを挙げておこう。
90年代に入って、松本漫画のエッセンスを見事に映像化したゲームやアニメが次々と制作されているが、このミュージッククリップもその1本と言えるだろう。
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●ミュージックビデオ・メインスタッフ
原作・脚本/ダフト・パンク
総設定・デザイン/松本零士
企画/清水慎治・桜田博之
シリーズディレクター/竹之内和久
キャラクターデザイン/佐藤正樹
総作画監督/爲我井克美
美術デザイン/加藤 浩
製作/東映アニメーション
●各話スタッフ
1話 ワン・モア・タイム
演出/竹之内和久 作画監督/爲我井克美 美術監督/加藤浩 撮影監督/広川二三男
2話 エアロダイナミック
絵コンテ/竹之内和久 演出/立仙裕俊 作画監督/市川慶一 美術監督/加藤浩 撮影監督/広川二三夫