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「もっとアニメを観よう」第17回
 うつのみや理のベスト20(1)

── この20本はどういうセレクションなんですか。
うつのみや 最初は、自分の好きなやつを並べてみたんですけど、そうしたら凄く偏ってしまった。それじゃあ聞いている方もつまらないだろうと思ったので、色々なジャンルから「お墓に入る時、持っていくならこれかな」というアニメーションを選んでみました。そうは言っても、結局、ここで挙げなかった『西遊記』とか『白蛇伝』なんかも、ごそっと持ってお墓に持っていたきいですけどね(笑)。
── 好きな順で選ぶと、もっと東映長編が入るわけですね。
うつのみや ええ。僕のルーツですからね。東映長編を観ていなかったら、アニメーションを好きになってなかったから。特別ですね。
── これって、1位から順番に挙げたわけではないんですよね。
うつのみや 順不同です。1番はその時々で変わるし、歴史的な価値で入れたものもあるので、別の機会があったら、入ってこないかもしれないというものもあります。

●うつのみや理のベスト20

『蛙になったお姫様(ЦАРЕВНА―ЛЯГУШКА)』(1954) ミハイル・ツェハノフスキー
『大あばれ孫悟空(大閙天宮)』(1961,1964) 万籟鳴、唐澄(1964のみ共同)
『やぶにらみの暴君(LA BERGERE ET LE RAMONEUR)』(1952) ポール・グリモー
『スーパーマン(SUPER MAN)』(1941) デイヴ・フライシャー
『シンデレラ(CINDERELLA)』(1952) ウィルフレッド・ジャクソン、ハミルトン・ラスケ、クライド・ジェロニミ
『スペースエース(Space Ace)』(1984) ※LDゲーム
『ファミリードッグ(Family Dog)』(1985) ブラッド・バード
『ファイヤー&アイス(FIRE and ICE)』(1982) ラルフ・バクシ
『外套(ШИНЕЛЬ)』(未完) ユーリ・ノルシュテイン
『老婦人とハト(LA VIEILLE DAME LES PIGEONS)』(1996) シルヴァン・ショメ
『シティ・オブ・ファイア(The City of fire)』(1999) Victor Wong
『くもとちゅうりっぷ』(1943) 政岡憲三
『少年猿飛佐助』(1959) 藪下泰司、大工原章
『ルパン三世 カリオストロの城』(1979) 宮崎駿
『SF新世紀 レンズマン』(1984) 川尻善昭、広川和之
『THE 八犬伝[新章]』4話(1994) 大平晋也(演出)
『INNOCENCE』(2004) 押井守
『母をたずねて三千里』(1977) 高畑勲
『SOUL EDGE[オープニング]』(1996) 桑原弘 ※Play Station用ソフト
『空を飛んだ日に』(不明) 梅田りゅうじ ※自主制作


── じゃあ、1本めからいきましょう。『蛙になったお姫様』、これはどちらの作品なんですか。
うつのみや ロシアですね。『雪の女王』よりも前の作品なんですよ。『雪の女王』って画面が凄くきれいなんですけど、ゲルダやカイが、マンガチックというか、デフォルメされているんですよね。それに対して、『雪の女王』のデザイン的な絵画的な部分を押し進めた感じがするのが、『蛙になったお姫様』なんです。いや、本当は逆なんでしょうけどね。スタートはロトスコープありきでフィルムを作っていて、それが洗練されて、『蛙になったお姫様』になって、その後にロトスコープだけじゃつまらないよ、というところで、デフォルメされた『雪の女王』が出てきたんだと思うんです。でも、僕は『雪の女王』のルーツとなったようなところが、凄く好きなのね。
── じゃあ、気に入っているのは、デザイン的なところですか。
うつのみや そうです。とにかく洗練されているんですよ。1枚1枚が絵画のようで非常に美しい。線のデフォルメの仕方がいいし、色もきれい。基本的には同系色を使っているんですけど、補色対比なんかもあってね。
── 御覧になったのはいつ頃?
うつのみや 最近ですね。5年ぐらい前かな。金井(次郎)君に勧められたんです。ロシアの作品では、中学生の時に観た『雪の女王』が自分の中でポイント高かったんですけど、それが覆されるぐらい好きになった。
── 次は『大あばれ孫悟空』。
うつのみや これ、メチャメチャいいんですよ。中学3年生ぐらいの時の正月休みに、大阪の地方局でやっていたんですけど、たまたま観たら、素晴らしかった。動きがいいというよりも、画面がいいんです。全然リアルではなくてマンガちっくなんだけど、その画面デザインが衝撃的だった。2部構成で、後半、悟空が天界に乗り込んでいって暴れまくるんだけど、その天界の描写が、特殊な技法を使っている。
── それって『鉄扇公主』と同じ作品ではないんですか。
うつのみや かもしれない。ちょっと分からないけれど。同じ孫悟空で別のバージョンのものもあるんですよね。曖昧な記憶で申し訳ないけど。何年かあとに、同じデザインでもう1本作られているんです。それはね、『トムとジェリー』の新しいバージョンのような残念な結果になってた(編注:『鉄扇公主』は1941年の作品。『大あばれ孫悟空』は前編が1961年、後編が1964年。話の内容からすると、ここで挙がっているのは『大あばれ孫悟空』の前編の事と思われる)。
── 古い方は、キャラクターはどうなってるんですか。セル画なんですか。
うつのみや もちろんセル画なんだけど……『トムとジェリー』と同じなのよ。『トムとジェリー』もセル画なんだけど、最初のものは、凄く画面に溶けこんでいて、よくできている。でも、後年TV放映用に作られるようになった『トムとジェリー』は、なんかフラットなの。まさにそういう感じですね。
── その後は、観る機会はないんですね。
うつのみや まったくないんですよ。手に入らない。簡単には観られない作品を言われても困るかもしれないけど、でも、それぐらいインパクトがあったんで。
── いえいえ構いませんよ。次は『やぶにらみの暴君』。
うつのみや このあいだ、『王様と鳥』の方を久しぶりに観たんだけど、全然印象が違うんだよね。『やぶにらみの暴君』の方がお話がはるかによかった。
── 画の作りは変わらないんですか。
うつのみや 画の作りは変わらないですね。お話というか……ラストが改変されているのは、もちろんなんだけど、全体的に台詞が『やぶにらみの暴君』の方が洗練されているんですよ。訳し方の問題なのかもしれないけれど。
── 『やぶにらみの暴君』は押しも押されもしない名作ですよね。
うつのみや 僕にとってはナンバー1と言ってもいいぐらいの作品ですね。脚本は「天井桟敷の人々」の脚本家なんですよ(編注:ジャック・プレヴェール)。台詞が詩的でね。ところが、『王様と鳥』では、みんなですます調になっていて、ただ意味を伝えるだけの言い回しになってしまっている。
── なるほど。アニメーターとして観るとどうなんですか?
うつのみや うーん、技術的にはあんまりよくないですね。画面のデザインは素晴らしくいいんだけど――宮崎(駿)さんも言っていたような気がするけど――レイアウトの取り方が僕らと違うんですよね。物を置かないんだよね。だだっ広い、長い階段がでてくるけど、リアリティがまったくない、けれども、詩的表現として昇華し得ている。そういうアニメなんだよね。台詞も画面もそれに則っている。しかし、作画の技術は、今観ると苦しいところがあって……。
 まあ、僕も20歳ぐらいの時に観たから、自分の中で名作にしてるというのはあるかもしれないけど。ラストもよかったんだよね。今のは小鳥をつぶして終わりになってるけれど、『やぶにらみの暴君』では、少年と少女が新しい王様になる。その時に「新しい王様ができたけど、権力の実を食べるとどうなるかわからないよ」と暗示して終わる、ピリッとしたラストだったんだよね。
── 今はリメイク版の『王様と鳥』しか観られませんが、そちらはあまり勧められないんですね。
うつのみや そうですね。……観られない作品を勧めてすいません(苦笑)。
── いえいえ。次いきましょう。フライシャーの『スーパーマン』ですね。
うつのみや これ、大好きだったのね。自分のアニメーションに対する考え方を確立させてくれたアニメーションでもあるんですよ。
── というと?
うつのみや 東映長編は大好きだったんだけど、影がないのが不満だったんです。自分で画を描くようになってくると、やっぱり影って必要なんじゃないかって思うようになってきた。でもアニメーションにはちゃんとした影がつかないんだよね。影がついたとしても「固定影」っていうか、記号みたいな影しかつけられていなかった。ところが『スーパーマン』は違ってた。これは古いフィルムだから、逆にそうなっているんだと思うんだけど、ここに人間がいたら、こういう風に影が映るという事を、作為的に排除せずに、そのままやっている。しかも、アメコミの影響もあるんだろうけれど、構図が派手なんですよ。例えば、のちに宮崎さんが「金塊強奪ロボットの巻」を『(新)ルパン三世』の最終回でリメイクしますよね。そこで、同じようなカットが出てくるんだけど――どちらがいい悪いじゃなくて――『スーパーマン』の方が派手なんですよ。『ルパン』の方が、全体のトーンを考えての事だと思うけど、構図が人間の目線で捉えられていて、フラットなんです。『スーパーマン』は、カメラを斜めに傾けたり、印象に残るカットを作ろうとしている。
── 『スーパーマン』って今観ると、くすんだいい感じの映像になってますけど、当時もあんな色だったんですかね。
うつのみや あんな色だったんじゃないですかねえ。
── 褪色してさらにいい感じになってるんじゃないかって気もするんですけど(笑)。
うつのみや 『白雪姫』でもそうなんだけど、あの当時、原色を使おうといった意識もそんなになかったんじゃないかなあ。影のつけ方と同じような話でね、これをやったら子供に受けるといったような意識はなくて、現実を観たらこんな色をしている、というチョイスだと思うんです。
── 『スーパーマン』で、他に見どころはありますか。
うつのみや 「日本のスパイ」っていう巻があって、日本人が乗っ取った飛行機が暴走して、それをスーパーマンが食い止めるっていう話なんです。スーパーマンが機内から脱出して、落下する飛行機を手で止める。よくあるパターンで、止まるか止まらないかっていうギリギリで止めるんだけど、その見せ方がうまくてね。もしかしたら止まらないんじゃないかって思うぐらい、面白い。後に実写の劇場版が作られるけど、アニメの方が面白かったなあ。アニメーションというのは、空を飛ぶものでもちゃんと描けるし、どんなアングルでもとれるからだったと思うんだけど。まあ、今では、そのあたりの魅力はCGにとって代わられつつあるけどね。
── 確か、この『スーパーマン』では、胸板とか凄く立体的に描いてましたよね。日本人の身体と違う。
うつのみや ですよね。目もちっちゃいし。まさに「外人」っていうデザインですよね。
── これは子供の頃に御覧になったんですか。
うつのみや いえ、上映会ですよ。『やぶにらみの暴君』なんかと同じで、アニドウの上映会で見たんじゃないかなあ。
── アニドウが業界に与えた影響は大きいですね。
うつのみや うん、ずいぶん色んなものが観られた。
── 次は『シンデレラ』ですね。
うつのみや これは『少年猿飛佐助』と同じように、ディズニーアニメーションの中からひとつ選んだという事なんです。『白雪姫』や『ピノキオ』って凄く熱気があるんだけど、まだ動かし方が混沌としている。その後、ナインオールドメンがどんどん育って腕を揮っていくのが、『バンビ』や『シンデレラ』だと思うんですよ。で、その後の『(不思議の国の)アリス』や『眠れる森の美女』になってくると、今度は様式の方に傾いていっちゃうんだよね。デザインっぽくなっていって。上手く説明しづらいんだけど、『眠れる森の美女』だと洗練されすぎて、逆に動きの情報量が減っているんだよね。フォロースルーや着物の動きなんかがそうなんだけど、洗練される事によって、作画の情報量が逆に減っている。『シンデレラ』の段階では、まだ情報量が残っていて、それがいいと思うんですよ。異論のある人もいる思うんだけど。『眠れる森の美女』もね、凄く様式があるから、ディズニーっぽいかどうかは別としても、ディズニーじゃないとできない技術の作品だと思います。
── このあたりのディズニー作品って、作画もさる事ながら、撮影も凄いですよね。
うつのみや 大変な事をやってますよね。『ピノキオ』のおはようのカットでも、鐘がなって、窓の外に出て、街を進んでいって、ドアに近づいていって、そのドアを開けてピノキオが出てきてみたいなカット、信じられない。
── 日本ではそういった複雑な撮影って、手描きのアニメでは、ついに発達しませんでしたね。『(太陽の王子)ホルス(の大冒険)』とか『NIMO』のパイロットぐらいじゃないですか。デジタルになったから、もっとああいう大胆なカメラワークとかやるかと思ったら、やらないですよね。
うつのみや そうね。やってほしいよね……というか、やりたいんだけどね。
── ぜひ、お願いします。ディズニー作品で、他にお勧めはあるんですか。
うつのみや ありますよ。『シンデレラ』と同系統で言えば、『ダンボ』とか『バンビ』とか。
 『ピノキオ』だったら、ストロンボリのシーンとか。ピノキオがストロンボリに鳥かごにぶち込まれちゃうシーンがあるんですよ。そのカットがやたら早い印象があるんだけど、コマ送りすると、日本みたいにパカパカ動いているわけじゃないんだよね。予備動作をちゃんととってるから早く動かしても、らしく見える。非常にこってりしていて、デフォルメが効いていて面白い。あと、鯨が出てくる場面での波ですか。あの波は秀逸だね。情報量が凄いし、塗り分けとかも素晴らしい、スーパーシーンだね。
 あとは、ウォード・キンボールがマリファナだかLSDだか吸いながら描いたというピンクの象のカットとか。
── 『ダンボ』ですね。
うつのみや うん。何かの雑誌の記事で、それを呑んで描くと上がりがよかった、みたいな事を答えていて、ホントかなと思った事がある。
── ははは(笑)。リストに戻って、次の『スペースエース』というのは?
うつのみや これは、ディズニーの『ビアンカの大冒険』で作画監督を務めたドン・ブルースの作品なんですよ。彼は『ビアンカの大冒険』のあと、ディズニーを辞めて、『ニムの秘密』を作るんだよね。これも凄くよくて、どっちにしようか迷ったんだけど。
 『スペースエース』は、アニメーションを使ったゲームなんだけど、タイミングがありえないぐらい速いのね。ゲームの制約でそうなっているのかと思ったんだけど、この前に作られた『ドラゴンズレア』はゆっくりしてるんで、そうでもないらしい。とにかく、めまぐるしく動くんですよ。
── これはどういうゲームなんです?
うつのみや 映像が流れて、上下左右にあるプレイボタンのどれかが点滅するんですけど、その点滅の間に押せばクリアという。
── うつのみやさんや井上さんが参加した『タイムギャル』みたいな?
うつのみや そう、『タイムギャル』のシステムの元になんですよ。『スペースエース』を観て、ヘコみながら『タイムギャル』の作画をしていた(苦笑)。『スペースエース』は技術的にもの凄い事をやっていて、何度も何度も観ました。
── そうなんですか。
うつのみや 見てビックリで、あとでドン・ブルースがやっていると知って、2度ビックリ。キャラクターはね、ドン・ブルースの、『おやゆび姫/サン・ベリーナ』ってあるでしょう。あれをもっと洗練させたような感じ。
 動きがね、とにかく上手いんですよ。『ニムの秘密』でカラスが出てくるんだけど、手の動きはコマ送りすると、もの凄い(動きが)トンでるのね。トンでるんだけど、滑らかで上手い。『スペースエース』もそれと同じなんですよ。とあるモーションの写真集に載っていたジャンプの連続写真と、まったく同じポーズをしてる、とかね。そのぐらい技術的なバックボーンがしっかりしている。しかも誇張が入っているし、派手。派手なの好きなんです。
── 次の『ファミリードッグ』も初耳のタイトルなんですけど。
うつのみや これは確か、後に『アイアン・ジャイアント』を作るスタッフが作った短編なんですよ。(スティーブン・)スピルバーグ製作の「(世にも不思議な)アメージングストーリー」というTVシリーズがあって、そのいちタイトルなんだけど、何本か作られてる。
 これはもう演出が巧い。演出っていうのは、あるひとつの事を、どういうふうに見せるかという事じゃないですか。そういう意味では、演出って優劣がつきやすいものなんですよね。『ファミリードッグ』って、要求されているシークエンスに対する見せ方が、凄く優れているんです。その上、凄く健全なんですよ。よく、自分の世界観を表現できれば、観ている人が分かってくれなくてもいい、という姿勢があるじゃないですか。映画監督で言えば(フェデリコ・)フェリーニなんかも、後年はそういう作品がけっこうあるんだけど、これはそういうところがない。第三者が面白がって、受けてくれるだろう、受けてほしいという事を目的として作られているような気がするんです。
── これはビデオパッケージに収録されているんですね。
うつのみや ええ。画的には、凄くカリカチュアライズされたキャラクターなんですよね。普通の人がやると凡庸になっちゃう素材なんですけど、巧いんですよ。あるカットの奥で違う事をやっていて、それが次のカットで生きてくるというような事を巧みに計算していて、しかも嫌味がないんです。
── ちょっと観たくなりました。
うつのみや めちゃめちゃいいですよ、これ。
── 次は『ファイヤー&アイス』。
うつのみや これは賛否両論分かれるフィルムだと思うんです。ロトスコープという手法の問題があるからね。ただ、ロトスコープだろうがなんだろうが、できあがったものが、生き生きとして見えていますから。それが人の手だけで形作られたものじゃないとしても、素晴らしいものであれば、価値があると思うんです。職業的に言うと、コマ送りにした時に――実写をコマ送りすればいいのかもしれないけれど――凄くラインがはっきりしているから、僕らの仕事に生かしやすいという利便性はある。いまだに再見しますね。
── うつのみやさんは、3DCGやロトスコープ的なものも許容してますよね。
うつのみや 僕はそうですよね。
── 作画の方って、そういうのを嫌がる人も多いんじゃないですか。
うつのみや かもしれないね。僕はあくまで、そういうものはツールだと思うんですよ。やりたいものがあれば、方法はなんでもいいんじゃないかっていう気がしてて。たまたま自分はある程度画が描けるから、アニメーションをやっているだけの話で。例えば右手を怪我して画が描けなくなったら、たぶんCGでやりたい事をやると思うし、そうなったフィルムに価値がないとは思わない。
── 『ファイヤー&アイス』は全編ロトスコープなんですよね。
うつのみや ただ、エフェクトは違うんですよ。表題になっている肝心の火と氷の描写に関しては、逆にロトスコープではできなかったらしい。
── 実写をなぞっていはいるけれども、魅力があるって事ですね。
うつのみや ええ。キャラクターデザインもいい具合にマッチしてますし。コマ送りしますねえ。
── うつのみやさんは、アニメを観て、コマ送りをするんですか。
うつのみや しますします。普通のTVアニメーションでもしますよ。
── 脱線ついでに、思い切って具体的なタイトルを出しちゃいますけど、例えば『NARUTO』なんかもコマ送りするんですか。
うつのみや ああ、しますよ(笑)。松本(憲生)君の回なんかしましたね。ビックリしてね。
── それって、林の中で戦うエピソードですか?(30話 蘇れ写輪眼! 必殺・火遁龍火の術!)
うつのみや うん。
── あれは、したくなりますよね。最近のアニメファンはあまりやらないらしいですよ。
うつのみや えーっ、しないの? 残念ですよね。
── もっとコマ送りしたくなるようなアニメも増えてほしいですね。
うつのみや うん、そうですね。

次回「第18回 うつのみや理の『ベスト20』(2)」に続く

(05.03.25)
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