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コラム

『マインド・ゲーム』応援団
  第5回 日本のアニメの進化形(本当)

 どもっ、『マインド・ゲーム』応援団CEO“でぞれ”です。アニスタ読者限定『マインド・ゲーム』試写会に応募してくださった皆さま、ありがとうございました! 作品に寄せるアツイ期待がズゴゴゴゴゴと地鳴りのごとく伝わるお便りの多さに、嬉しさもひとしお。残念ながら選に漏れてしまった方々は、劇場公開まで楽しみをとっておいてくださいね。
 さて、いよいよ劇場公開まで1ヶ月を切りましたが、中にはいいかげん待ちくたびれて「ホントに面白いの?」なんて訝る方もおられる事でしょう。もう余裕で答えちゃいますけど、『マインド・ゲーム』よりも面白い映画なんてないです、今年。って、3月に試写で観てからずーっと言ってるんですけどね。まあ『イノセンス』も「スパイダーマン2」も「王の帰還」も「下妻物語」も面白かったですけどねぇ、『マインド・ゲーム』の前じゃねぇ、いかんせん、ぶっちぎってるんでねぇ(あくまで個人的意見です、念のため)。
 日本のアニメーションの進化形、という謳い文句も嘘ではありません。これ以上に何を望むのか人類、って気もします。まあ、たいていの場合は「革新的映像体験!」なんつったって、どんな映画でも40分も経てばアタマが慣れちまってアクビも出ようってなもんですが、『マインド・ゲーム』はホンットに最後まで面白い! 失礼ながら、開巻しばらくは強烈なビジュアルに圧倒されながら「この調子でやってて最後までもつのか?」なんてチラリ思ってました。でも、ぜんっぜん大丈夫でした! それほどに、全編を通じて趣向に富んだビジュアルが目白押しなのです。
 ひとつのカットを創り上げるプロセスもまた、通常のアニメ作品とはだいぶ異なっていたようです。作品の前半部分では、背景に実写の写真素材を取り込んだシーンがあり、それこそちょっと見た事のない感じの映像になっています。
 まず、湯浅監督が手ずから描いたラフスケッチ的な「パースレイアウト」があり、それを元に写真素材をCGで湯浅タッチにビャーンと歪ませて配置したものを作り、そのコピーとパースレイアウトを美術担当と原画担当の両方に送ります。美術の方では、画用紙にコピーされた加工写真の上に塗りを重ねて、写真を潰したり生かしたりしながら馴染ませて背景を作っていきます。一方、アニメーターさんは線画で背景の主線を描きます。上がってきた背景と主線をCGIの方でさらに同化させ、必要ならタッチを加えたり、写真が出る部分を出したり埋めたり、色彩を調整したりして完成。そして、出来上がった構図のパースやレンズ効果に合わせて、キャラクター等を作画。こうした工程を経て、ちょっと他では類を見ないような質感のビジュアルに仕上がっていくのです。

▲湯浅監督によるパースレイアウト 

▲CGで加工した写真素材を配置 

▲美術さんが描いた背景 

▲アニメーターさんが描いた主線 

▲完成映像。スチーム出てます 

 これらのシーンでは、湯浅監督自身の手によるパースレイアウトが活用されています。「やっぱりあの独特の線や構図は、湯浅さんにしか描けないですから」と、各セクションのスタッフが口を揃えて言っておりました。
 美術的な面白さもさることながら、もちろん作画も見どころのひとつ。多くの方の期待通り、もしくはそれ以上に、『マインド・ゲーム』におけるのびのびとした自由なアニメートは本当に観ていて楽しいです。しかし、湯浅監督の方から作画陣に要求された「自由度」のハードルの高さは相当なものだったようです。監督自ら修正を入れてきた原画を見て「ここまでやるのか!?」と面食らった、なんていう人の話も聞きました。そうなるともう、常に上を上を目指すアニメーターの皆さんは「おし、やったろやないか!」と奮起するわけですね。名だたるアーティストたちが腕をふるいまくった結果、本作には素晴らしくハジケた動きや、泣きそうになるほど見事な量感の描写が、それこそ一生分見られます。もう鼻血モノです。
 しかし、ただエキセントリックな映像やかっこいい作画を羅列するだけでは、単なるイロモノにしか過ぎません。確固たる演出意図と、巧みなストーリーテリングが相まってこそ、その映像は活きるわけです。
 ……活きまくっとるわけですよ、『マインド・ゲーム』は! そこが凄いんですよ、お嬢さん!!
(04.07.16)

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