どもっ、『マインド・ゲーム』応援団CEO“でぞれ”です。アニスタ読者限定『マインド・ゲーム』試写会に応募してくださった皆さま、ありがとうございました! 作品に寄せるアツイ期待がズゴゴゴゴゴと地鳴りのごとく伝わるお便りの多さに、嬉しさもひとしお。残念ながら選に漏れてしまった方々は、劇場公開まで楽しみをとっておいてくださいね。 さて、いよいよ劇場公開まで1ヶ月を切りましたが、中にはいいかげん待ちくたびれて「ホントに面白いの?」なんて訝る方もおられる事でしょう。もう余裕で答えちゃいますけど、『マインド・ゲーム』よりも面白い映画なんてないです、今年。って、3月に試写で観てからずーっと言ってるんですけどね。まあ『イノセンス』も「スパイダーマン2」も「王の帰還」も「下妻物語」も面白かったですけどねぇ、『マインド・ゲーム』の前じゃねぇ、いかんせん、ぶっちぎってるんでねぇ(あくまで個人的意見です、念のため)。 日本のアニメーションの進化形、という謳い文句も嘘ではありません。これ以上に何を望むのか人類、って気もします。まあ、たいていの場合は「革新的映像体験!」なんつったって、どんな映画でも40分も経てばアタマが慣れちまってアクビも出ようってなもんですが、『マインド・ゲーム』はホンットに最後まで面白い! 失礼ながら、開巻しばらくは強烈なビジュアルに圧倒されながら「この調子でやってて最後までもつのか?」なんてチラリ思ってました。でも、ぜんっぜん大丈夫でした! それほどに、全編を通じて趣向に富んだビジュアルが目白押しなのです。 ひとつのカットを創り上げるプロセスもまた、通常のアニメ作品とはだいぶ異なっていたようです。作品の前半部分では、背景に実写の写真素材を取り込んだシーンがあり、それこそちょっと見た事のない感じの映像になっています。 まず、湯浅監督が手ずから描いたラフスケッチ的な「パースレイアウト」があり、それを元に写真素材をCGで湯浅タッチにビャーンと歪ませて配置したものを作り、そのコピーとパースレイアウトを美術担当と原画担当の両方に送ります。美術の方では、画用紙にコピーされた加工写真の上に塗りを重ねて、写真を潰したり生かしたりしながら馴染ませて背景を作っていきます。一方、アニメーターさんは線画で背景の主線を描きます。上がってきた背景と主線をCGIの方でさらに同化させ、必要ならタッチを加えたり、写真が出る部分を出したり埋めたり、色彩を調整したりして完成。そして、出来上がった構図のパースやレンズ効果に合わせて、キャラクター等を作画。こうした工程を経て、ちょっと他では類を見ないような質感のビジュアルに仕上がっていくのです。
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