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コラム

『マインド・ゲーム』応援団
  第7回 応援団メンバー補強!

 まいんちまいんち暑うてかなんな〜! どうも、『マインド・ゲーム』応援団・誰かが俺の脱水ボタンをずっと押してる気がする“でぞれ”です。夏だからですよね、ええ。分かってるんですけどもね。あぢい。
 汗! じゃなかった、さて! 公開初日まであと1週間足らずとなり、皆さんの『マインド・ゲーム』に寄せる期待や不安や妄想もパッツンパッツンに膨らんでいることでしょう。そこでWEBアニメスタイルでは、期間限定『マインド・ゲーム』応援団掲示板を開設いたしました! 我慢しないでドシドシ書き込んでくださいませ。
 そしてさらに嬉しいニュース! 『マインド・ゲーム』応援団に、またしても新たな仲間が加わりました。ご紹介いたしましょう、マッドハウスさんです!
 ……へ? 今、なんて?
 それでは最初から順を追って説明していくことにしましょう。先日、私こと“でぞれ”が南阿佐ヶ谷近辺をふらふら汗みどろで歩いておりましたところ、「やあ、そういえばこの界隈にはかの有名な『獣兵衛忍風帖』『東京ゴッドファーザーズ』といった作品で知られ、STUDIO4℃とは『MEMORIES』『THE ANIMATRIX』の制作でタッグを組んだ老舗アニメスタヂオ、マッドハウスがあるではないか」なんて思いつつ商店街を抜けると、街道沿いに長ラン姿の一団が8人、並んで応援の練習に励んでいるではありませんか。太鼓のドーンドーンという音に合わせて8人がトランプを裏返すように背を向けていくと、それぞれの背中に「MM」「AI」「DN」「HD」……と意味不明なアルファベット2文字の金の刺繍がしてありました。そして8人全員が後ろを向き、横並びにその文字を読んだ時、そこに書かれていたのは「MADHOUSE MINDGAME」の文句! そう、なんとそれはマッドハウス『マインド・ゲーム』応援団の皆さんだったのです!
 後につかんだ情報によりますと、マッドハウスを代表する某有名プロデューサーが『マインド・ゲーム』を試写で観て、そのあまりの面白さにムチャクチャ感激しちゃって「これはぜひウチでも応援せねば!」という事で、【マッドハウス『マインド・ゲーム』応援団】を勝手に開設してしまったというのです(その活動内容は8月アタマより、マッドハウス公式HPで御覧になる事ができます)。言っておきますが、マッドハウスは『マインド・ゲーム』の制作には全く関わっていません。なのに作品が素晴らしいからってだけで応援してくれるなんて、なんていい話なんですか! っていうか聞いた事ねえよ、そんな話! つくづく、『マインド・ゲーム』という映画が観る人に与える感動のドデカさを思い知らされます。マッシヴやわー。
 でもそんな大きなところで始められるとこっちの立場が……いや、言うまい! そんな了見の狭い考えはこの際グッと沼に沈めて、力強い仲間の登場にこちらの応援活動にもなおさら力が入ろうってなもんです。マッドはんもそない言うてる事やし、みんなずえったい観に行かなあかんで! 暑いからって「んなもんDVDで観たらええわ」とか言うて家から出えへん奴には、もれなく残念賞くれたる! 鼻筋にパチキかまして脳の芯からツキーンと涼しくしたらあああ!!!!!!
 すいません、ちょっとマッド入りました。でも劇場で観なきゃ絶対に損だ、っていう事は覚えておいてくださいね。シネスコなんだし。人生いちどっきりの流れ星、気持ちよく観たらええやないですか。

 落ち着いたところで今回はもうひとつ、トリビアルなお話を一席。映画のポスターやチラシのキービジュアルに登場しているものの中で、原作には出てこない大阪名物のランドマークがあります。それは一体なんでしょうか? ハイ唄って答えて!
 「ええと、つっ、♪つ〜うってんかっくぅ〜♪」……ハイ正解! 普通に言うと「通天閣」ですね。大阪・新世界に堂々とそびえ立ち、「天に通じる建物」という意味の名を持つこの建造物を、湯浅監督は映画本編の中でもシンボリックに登場させています。
 劇中には、時をさかのぼること約90年前に建てられた、初代通天閣も出てきます。1912年の夏、大阪の大型遊園地「ルナパーク」のシンボルとして建設された通天閣は、上のタワー部分がエッフェル塔、下の建物部分が凱旋門をモデルにしたという奇抜なデザイン。「シャンゼリゼーな感じで合体させたらええんちゃう?」という大阪センスの賜物は、トレビアンなゴージャスさと無根拠な愛らしさを感じさせます。映画の前半に登場するその姿を見て、原恵一さんが「パリが舞台なのかと思った」と言ったとか言わなかったとか。
 しかし1943年、不慮の火災で損傷した際、ちょうど戦中だったこともあって、鉄材提供という名目で初代通天閣は解体されてしまいました。戦後、町が復興を遂げ、モダンな西洋文化の町から気さくな庶民の町として生まれ変わった新世界に、再びわしらの通天閣を復活させよやないか! と声を上げたのは他ならぬ地元住民たちでした。そして市民が中心となって通天閣は再建され、1956年に二代目が完成。大阪の街と、そこに住む人々を見守るかのような、そのすっくとした勇姿は今でも健在です。
 なんかどの辺が『マインド・ゲーム』応援団なのか分かんなくなってきましたが、湯浅監督はその魅力的なネーミングとフォルムのほかに、「市民の手によって建て直された」という歴史にも惹かれたといいます。市井の人間の営みを象徴するかのような、ばかでっかくて庶民的なオブジェ。主人公・西君が生活する部屋の窓からは、いつもこの通天閣が見えていました。空に向かってギューンと駆け上れそうなその姿は、映画のクライマックスにもイメージ的に繋がるのです。



 ちなみに映画のファーストカットでいきなり通天閣は登場しますが、そこに明滅している文字は、おなじみの広告やキャッチフレーズではありません。「まあ遊びなんで、見えなくてもいいや、ぐらいのものですけどね」(湯浅監督・談)。気になった人は劇場最前列に座って確認してみよう! 『イノセンス』冒頭のガイノイドの目に映ってたアレくらい分かりにくいぞ!(ちなみに僕はコンテ見るまで全く気が付きませんでした)。ヒントは点滅する文字数……くらいかな?
(04.07.30)


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●関連サイト
通天閣オフィシャルサイト
http://www.tsutenkaku.co.jp/

『マインド・ゲーム』
http://www.mindgame.jp/

STUDIO4゜C
http://www.studio4c.co.jp/

STUDIO4゜C ビヨンドシティ「マインド亀」
http://www.beyond-c.co.jp/mindgame/

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