どうも“でぞれ”です。今回はつまらん前置きはナシです。だってついに『マインド・ゲーム』が公開されるんだから! 応援もこれからが本番です。何回でも映画館に足を運んで、いろんな人に勧めまくりましょう。気になるアノ子に初めて声をかけちゃったり、転校直前に絶交してそれっきりのアイツと仲直りしたり、素直になれないアンチクショウの背中に向かって「面白いんだから、観てくればいいじゃないのさ!」と波打ち際で叫んだりしても全然OK。だけど、くれぐれもハンカチの用意だけは忘れずに。ジャージャー出るんで。特に涙腺の緩い方はバスタオルでも可。それでも心配な人は水着で。
はて、まだなんか言い忘れてたことあったっけ? ……しまった! でかいのがひとつあった!
声優がすごくいいんです!!!
『マインド・ゲーム』で登場人物の声を演じているのは、全員が本物のナチュラル・ボーン・関西人。今田耕司、藤井隆、山口智充、坂田利夫、島木譲二、そして中條健一と、吉本興業の誇る有名タレントが結集し、それぞれが最高の演技を見せてくれます。笑いのプロフェッショナルならではの軽妙な台詞回しと、嘘のない関西言葉が実に耳に心地好い。普段TVで見るパブリックイメージを忘れさせてしまうほど役に馴染んでる人もいれば、「まんまやないか!」と突っ込みたくなるワン・アンド・オンリーな芝居で笑かしてくれる重鎮の方もいてはります。ま、坂田さんと島木さんですけれども。
中でも特に、主人公の西君を演じる今田耕司がとてもいいです。ごく普通の情けない青年の悶々とわがままをごく自然に演じていて、「こんなにいい役者だったか!」と改めて感嘆するほど素晴らしい。余裕さえうかがえるコミカルな演技は最高だし、エモーショナルな決めどころでも芝居に説得力がある。それに、今や中堅クラスと言っていいキャリアの今田さんが、青春映画の主役にぴったりハマってる! そんなことを思うだけでも、ファンとしてはちょっと泣けてきます。
西君が神様の前で泣きじゃくるシーンは、末吉裕一郎によるとんでもない作画と相まって、爆笑しつつも大泣き必至の名場面になってます。その場面の台詞はオーディションにも使われていたほど、配役の決め手となる重要な要素だったみたいです。
そして物語の重要な鍵を握る謎のじーさん役に、ポップでキャッチーな芸風でおなじみ藤井隆。思いきったキャスティングながら、難役を完全に自分のものにしています。強引なテンションの高さと「引き」のバランスに優れ、純粋さと人なつっこさを併せ持つ、多芸多才な彼だからこそできる演技はまさに驚異的。“MOTION-IMAGE-PSYCHEDELIA 『マインド・ゲーム』回帰展”の演出を務めるパルコキノシタさんも、「俺のなかで今年の助演男優賞は藤井隆に決まりだかんね!」と熱く息巻いておりました。「ロスト・イン・トランスレーション」であんまりな扱いしやがったソフィア・コッポラは、これ見て土下座せえ! ダァホ!!!!!
オーディションで選ばれた2人のヒロイン、みょんちゃん・ヤンちゃん姉妹は、実写部分での顔出しも考えての配役ということで、現実的にもかなりグレード高いです。「もちろん演技力と根性はないと困るんだけど、とにかくこの2人は可愛くないと物語が成立しないと思ったんで、顔も選考基準に入れて選びました」(湯浅監督・談)。姉妹のキャラクターは原作からもかなり改変されていて、キャスティングも含めて監督の女性観が少なからず投影されていると思われます。
みょんちゃん役の前田沙耶香は、キュートな声が魅力的。ナイスバディ&コケティッシュなヒロインを愛らしくハツラツと演じています。実写パートではパンチラもいとわない熱演! その可愛さに「まさか湯浅アニメで女の子に萌えるとは思わなかった……」などと、やや前屈みになりつつ告白する人が続出しております。男女問わず。
みょんの姉で、のんびりゆったりおとなしい系のヤンちゃんを演じるのは、たくませいこ。西君と同様に、自分の生き方に目覚めてどんどん変わっていくヤンを自然体で演じ、クリエイティヴ系や同性からの支持を集めまくってます。
その他、ほんのチョイ役に至るまで、もうホントーにひとりひとりが素晴らしいんだけど、全部書いてたらきりがないので、僕的イチ押しの人を最後に挙げておきます。ヤクザ役の西凛太朗! もーなー、ムッチャかっこええねん! 絶対惚れてまうで! しかもメチャクチャおいしい役なんよ、言えないけど! 湯浅監督もこのキャラに関しては相当な思い入れを持っていたみたいで、原作にはない映画オリジナルのバックグラウンド設定をさりげなくも壮大に展開しております。この改変が、原作と映画の構造を大幅に変えたと言ってもいいくらいです。いやマジで。
というわけで、映像もストーリーもサウンドも役者も、何もかもが素晴らしい映画『マインド・ゲーム』は今週末から公開スタートです。初日7日には東京と大阪で舞台挨拶も行われます。渋谷シネクイントでは11時30分(1回目の上映開始前)に、湯浅監督、今田耕司、坂田利夫の御三方の来場を予定。そして同日、心斎橋パラダイススクエアでは16時15分
(14時15分の回の上映終了後) から、湯浅監督、ロビン西、島木譲二、中條健一による舞台挨拶が予定されています。当日変更の可能性もあり。
上映中もこの連載は続きますので、よろしくお願いします。何はともあれ映画館へレッツラGO! パンフレットも買ってね!(僕もちょびっと手伝ってます)。
(04.08.05)
●関連記事
『マインド・ゲーム』関連記事
●関連サイト
『マインド・ゲーム』
http://www.mindgame.jp/
STUDIO4゜C
http://www.studio4c.co.jp/
STUDIO4゜C ビヨンドシティ「マインド亀」
http://www.beyond-c.co.jp/mindgame/
●期間限定『マインド・ゲーム』応援団掲示板はこちらから。
|