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コラム

『マインド・ゲーム』応援団
  第16回 アンコール上映も大盛況! 奇跡の延長決定!

 つい先日、自分の履いてる靴が湯浅さんのと同じだったことが発覚し、実生活でもユングの教えに忠実なところを見せたシンクロナイズド応援団長“でぞれ”です。前々から気にはなっていたんだけど……こんなこともあるんですね。僕の靴の方がボロっちいけど。
 去る10月2日から、吉祥寺・バウスシアターにて『マインド・ゲーム』の限定アンコールレイトショーが始まりました。当初は席数50の小さな劇場で上映するはずでしたが、作品の素晴らしさに共鳴してくれた映画館側のご厚意で、席数105のひと回り大きい劇場で公開されることになりました。もちろんスクリーンの大きさも段違い!
 初日2日はスタートを記念して、湯浅政明監督と細田守監督のトークショーが行われました。会場には4回以上も観たという熱烈なリピーターも含めた観客が詰めかけ、満員で入場制限が起きるほどの盛況ぶりを見せました。今になってこんなに熱狂的な反応があるなんて、やっぱり『マインド・ゲーム』は通常のパターンじゃ推し量れない特別な映画なんだな、ということを実感。お2人のトークも、監督としての立場から「映画とは何か」について語り下ろすという、ひたすら興味深いものでした。
 そしてなんと、当初は2週間だった上映期間が、連日連夜の好評を受けて、1週間延長されることに! まさに奇跡ィーって感じ! というわけでバウスシアターでの上映は10月22日まで続きます。ファンの皆さま、劇場関係者の方々、本当に有難うございます。ここにきて「なるようになった」ってことですね。だってそういう映画ですから!

 そういう映画って、どういう映画でしょうか。どうして『マインド・ゲーム』には、一度観た人を虜にし、何度でも劇場に足を運ばせてしまう力があるんでしょうか。まあ、観た人には分かり切ったことを書くような感じですが、最後なので許してくださいね。
 いわゆる不朽の名作というのは、観終わった後にどこか悲しみや寂しさを感じさせる作品ばかりだ、というのはよく言われることです。それは単に、悲劇的なラストを迎えればなんでもそうだ、というわけではありません。観ている間、とにかく面白くて仕方なかったのに、それがどこか悲しい余韻を残して終わると、また最初に戻って観たくなる。だから何度でも観てしまう。
 僕も『マインド・ゲーム』は何回も観てますが、やっぱりいつも観終わった後に、一抹の切なさを覚えます。バッドエンドだと思ったことは一度もないんですけど。でも、そう捉えてもなんの不思議もない、とも思います。それほどに、人生のいろんなかたちを思わせてくれる映画ですから。
 僕の感じる切なさはもっと単純なものです。それは「あんなに楽しかったのに、もう終わっちゃうの?」という別れの悲しさです。さっきも言いましたけど、一緒に時を過ごしている間、たくさんの幸福を感じれば感じたほど、別離の時はつらいものです。最初に『マインド・ゲーム』を初号試写で観た時、「あ、もう終わっちゃうんだ、この映画」って分かった瞬間──ドサッ! のところですけど──本当にメチャクチャ悲しくなって、今すぐ全力で走り出したらオープニングまで時間を元に戻せるんちゃうかな? と早まりかけました。
 危うく試写室で監督はじめ関係者のいる中を全力疾走するところでしたが、でも本当に優れた映画には、その後の“ひと押し”がちゃんとあるものです。映画とお別れしなくちゃいけない悲しみを帳消しにしてくれる、さりげなくも最高のハッピーエンディング。一番分かりやすい例は、「まぼろしの市街戦」でしょうか。『マインド・ゲーム』にも、それがちゃんとありました(ちょっと長めなくらい)。もう悲しいどころかハピネス全開状態で、とてつもない高揚感に打ちのめされてエンドロールまで観終えてしまいました。以来、あの時に本気で思った悲しさと、その後に来たどでかい波を考えるだけで、涙腺が決壊します。
 今、「えー、もう終わっちゃうの?」なんて純粋に思わせる映画がどれほど少ないことか。もうお分かりでしょうが、実は最後の“ひと押し”よりも、そっちの方が大事なんです。そこまで観客に思わせることができたら、もうその映画の「勝ち」です。ラストに限らず、『マインド・ゲーム』はいろいろな部分で「自分が信じる映画の面白さってものを、ちゃんと分かってる人が作った映画だ」と、ひしひし感じられる作品になってます。
 観ている間も観終わった後も、絶対に幸せな気持ちになれると思うから、僕は『マインド・ゲーム』を何度でも観ます。たとえ、何度目かの解釈がバッドエンドだったとしても、です。そこに悲しい結末を見たとしても、後に残った印象はとても豊かなものに違いないから。

 さてと、最後のラブレターも書き終わりました。気が付けば映画の公開期間より長く続いていた本連載ですが、今回をもちまして終了となります。最終回がアンコール上映(ならびに続映!)のレポートになるなんて、応援団長としては嬉しい限りです。さんざん好き勝手やらせていただいて楽しかったです。ちなみに本部の屋根はふさがらないまま、一軒家に建て替えられて、見も知らないご一家が移り住んでいました(切ねえ!)。
 連載に協力していただいたSTUDIO4℃さんならびにアスミック・エースさん、特別ゲストの方々、本当に有難うございました。春先から長々と、岡惚れトゥーマッチな駄文に付き合っていただいた読者の皆さまにも厚く御礼申し上げます。そして何よりも、こんなに凄い映画を作ってしまった湯浅監督、制作スタッフの皆さま、全ての源泉となった原作を描かれたロビン西さんに、心からリスペクトを捧げます。『マインド・ゲーム』を観てくれた全ての人は、「とてもいい映画を観たことがあるんだ」って孫の代まで語ってオッケー!
 ではまた機会があればお会いいたしましょう。


(04.10.15)


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