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コラム
「編集長のコラム」 小黒祐一郎

 第10回 「アニメ勉強会」計画

 先日、「アニメスタイル」関連第1回イベントを開催しました。告知が遅かった割には沢山のお客さんに来ていただけましたし、マッドハウスの丸山正雄さんのお話も興味深いものでした。よいイベントになったと思います。
 当日にも少しお話しましたが、元々、このイベントの企画は「勉強会」だったんですよ。「勉強会」をやろうと思った事に関しては、いくつか理由があるのですが。そのひとつにちょっとした危機感を感じている、というのがあるんです。これは、このコラムの1回目でお話した事と関連しています。
 それは、アニメに関するベーシックな知識を持っている人が意外と少ないぞ、という事です。過去の作品について、また、クリエイターや制作会社についての知識がある人が予想以上に少ない。ファンに関してもそうだし、アニメ誌等を作っているマスコミ側の人に関してもそうなんですね。仕事の打ち合わせの席で「このくらいは当然、知っているだろう」と思って話を進めると、相手に話が伝わらなくて面食らうみたいな事が何度かあったんです。
 これはイカンなあ。要するに、アニメに関する基礎知識が失われているという事じゃないですか。アニメファンの基礎教養が失われていると言ってもいいです。そうなった理由のひとつとして、作品数が増えて、アニメに関する情報量も激増したという事が挙げられるでしょう。つまり、作品と情報量が多すぎて観る側が観切れない、情報を整理できない。現在進行中の作品をチェックするのが精一杯でしょうから、過去の作品に遡って、よいものを選んで観るのは難しいのでしょう。
 それについて制作会社の方達とお話すると、同意してくださる方も多く、「勉強会」をやろうという事になったわけです。WEBや雑誌で記事を読むのもいいけれど、関係者の話を聞きながら作品を観たりする方が身につくんじゃないのか。普段観る機会のない過去の作品等にも触れて、色々な魅力的なアニメがあるという事を知ってもらいたいという狙いもあります。現場の若いスタッフや、ファンは勿論、特に、アニメ雑誌等の仕事をしている編集者やライターの方、将来それらの仕事をやりたい人達に参加してもらいたい。アニメ雑誌等の作り手を育てたいとも思っているんですよ(偉そうですね)。
 結局、トークショーという形式に落ち着いた事もあり、「勉強会」と呼ぶには、ちょっと柔らか目の企画になりましたが、それも悪くはないと思っています。私自身も、まだまだ勉強中の身ですから、イベントを通じて勉強していきたいです。来月、早速、2度目のイベントをやります。よろしかったら、いらしてください。

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