日時■2004年1月25日(日)19時〜 会場■LOFT/PLUS ONE 出演■今石洋之、水島精二、平松禎史、佐伯昭志、小黒祐一郎 司会■パルコキノシタ
■主な上映作品 『アニメ店長』 『彼氏彼女の事情』 『フリクリ』 『DEAD LEAVES』予告編 その他「資料映像」
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『彼氏彼女の事情』のBGMに乗せて軽快にスタートした、今年初のアニメスタイルイベント。今回は遂に「今石洋之特集」なのだ。外は寒風吹きすさぶなか、場内は満員。作画ファン、今石ファン大集合となった。 そして開演時間。壇上に今石さん、パルコキノシタさん、小黒編集長が登場し、第1部がスタート。まずは『アニメ店長』上映で観客を盛り上げる。そして、水島精二さんと佐伯昭志さんにも登場いただき、トークが開始された。水島さんは、今石作画のパワーにいち早く注目し、『スレイヤーズ TRY』や、『ルパン三世』のTVスペシャル等、ご自身の演出作品に今石さんを参加させていたのだ。そんな水島さんも「最近はどこ(のパート)をふっていいか悩む、(彼の仕事は)作品の幅を超えちゃうから(笑)」と語っていた。そして、資料映像の上映。これは、今石さんが録り貯めてきた、ご自身の作画パートのダイジェスト映像で、かなり濃厚な代物。しかもご本人の解説や他の出演者の突っ込みつきでの上映だ。強烈なエフェクトの連続に、会場からは笑い声や歓声が絶えなかった。ここで第1部終了。 休憩中には今石さんの同人誌も販売。好調な売れ行きスピードに物販担当もたじたじであった。 第2部は引き続き佐伯さんと、平松禎史さんをゲストに迎えて、『彼氏彼女の事情』の話題を中心にトークが展開。『カレカノ』はGAINAXにとって大きな転換期となり、また、今石さんが才能を開花させるきっかけともなったという作品。様々に実験的だった同作品の映像が、秘話とともに上映された。庵野秀明監督の「とにかく枚数を使おう」という意志のもとに制作された第11話ダイジェスト映像では、無闇に1コマで動くキャラクターに、会場は爆笑の坩堝と化した。また、他には、ボツとなった幻の回についてや、そこで登場予定だった包帯男が、その後幾度も他の作品に登場している、といったこだわりのエピソードも飛び出した。続いて『フリクリ』今石作画名場面集の上映&トークで盛り上がり、第2部は賑やかに終了。 第3部のテーマは、やはり『DEAD LEAVES』だ。今石さんは「『DL』はこれまでやってきたことと、やれなかったこと全てを盛り込んだ集大成。ガイナ伝来の“一試合完全燃焼主義!”ですね」と熱く語る。まだ観ていない今石ファンは劇場へ急がねばなるまい。そして、「最近、深作欣二監督の諸作品にはまっていた」と語り、「特に『暴走パニック大激突』が大好き」で、『DL』にも少なからず影響を及ぼしている、と新事実を披露。その後は会場に遊びに来ていた「てんちょ」こと佐藤裕紀プロデューサーも壇上に登場。水島さんも再び壇上に戻り、出演者全員で客席からの質問に答えた。満員の客席に反して、質問者がちょっぴり少な目だったのが残念だ。 ひたすら高濃度に煮詰まった今回のイベントもこれにて終了。最後は『カレカノ』より、「夢の中へ」で幕を閉じたのだった。
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