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【artwork】『ぺとぺとさん』後編
とみながまりのお気に入りのキャラクター
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キャラクターデザインのとみながまりさんに『ぺとぺとさん』のキャラデザインについて、コメントをいただきました。後編はそのコメントに沿って、キャラクター設定を紹介します。
Q1 『ぺとぺとさん』のキャラクターデザインをやるにあたって気をつけた事、あるいは苦労した点について教えてください。
A1 YUGさんの軟らかい質感を損なわないよう、布などの独特の厚みを生かすよう気をつけました。毛先などをアニメ用にどう処理するか、重くならないように、かつシャープにならないようするあたりに苦労しました。
あと目の下の線のないキャラはアニメでの表現が難しいのですが、各キャラクターの肌色のバランスがよくて、上手く行ったと思います。そういう点も含めて、かなり色指定に助けてもらった部分があります。
Q2 キャラクター設定の画の配置が見事に決まっているのに感心しました(特に、ぺと子と作画注意)。デザインそのものではなく、キャラクター設定の一枚画としての完成度のようなものにこだわりがおありなのでしょうか。あるいはキャラデザインをされる時にいつも気をつけていることがあったら教えてください。
A2 ありがとうございます。キャラ表の作り方は以前在籍した会社で覚えたのですが、その頃先輩方の描くキャラ表が一枚画としてとてもよくできていたので、それを見習っていたら今のスタイルになりました。自分自身の頭の回転もよくないので、そんな自分がぱっと見ても分かりやすいものを、と心がけているというのもあります。
Q3 『ぺとぺとさん』でお気に入りのキャラクター、あるいはデザインはありますか?
A3 どの子も愛着がありますが……
■好きなキャラクター
・ぺと子:良い子じゃなくていい子で、あの優しさと逞しさは見習いたいです。
・智恵ちゃん:毎回の冷静な突っ込みが楽しい、どう考えても一番常識的なのに考え方が浮いてしまってるのが不憫。
・加藤竜太:全体的に女子に押され気味だった男子キャラの中、妙に元気で、見るのも描くのも楽しかったです。
■気に入っているデザイン
・髪を切ったくぐる:自分の中でキャラがこなれてきてから描いたので気に入っています、ショートがとても似合っているし。
・ジェレミーの水着姿:個人的におネエ系のキャラクターが好きなので、ちゃんと男っぽくて、でもどこか女性的にするのが楽しかったです。
・都丹雄:監督の要望と自分の趣味で勝手に作ってしまったのに許可していただけて……。最初はもう少し若くて美形(?)だったのですが、最終的には少し老けさせ、正解でした。
・赤沢父:こういう寂しげな親父キャラが好きなので。帽子を取るシーンがなかったのが残念。
Q4 その他、作品に関わられてのご感想等ありましたら、お願いします。
A4 シリーズを通しての総作監作業が初めてだったので、ペースが掴めないまま制作が進行して行ってしまって、沢山の方に迷惑をかけてしまいました。でも沢山の事を勉強させて頂いて、こんな可愛らしい作品に関われて本当にラッキーだと思います。おこがましい言い方ですが、自分にとって大切な代表作のひとつになりました。
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▲[大橋智恵の基本設定]。シンゴの妹で、とみながさんのお気に入りキャラの1人 |
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▲[加藤竜太の基本設定]。ぺと子達のクラスメイトの1人。大柄で気さくな少年 |
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▲[断髪くぐる]。とみながさんのお気に入りのデザイン。ちなみに彼女はカッパ族の娘 |
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▲[守口&関谷水着]。覆面をかぶった守口ジェレミーは、妖怪ずんべらぼう。関谷現右衛門定任は幕末生まれのサムライゾンビだ |
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▲[藤村都丹雄の基本設定]。ぺと子の父親。見た目はめいっぱい怪しげだけど、彼は妖怪ではなく人間。とみながさんのコメントにもあるように、原作ではイラスト化されなかったキャラクターだ |
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▲[赤沢家仕事着][同・表情集]。クラス委員の赤沢清美の家族。お父さんは帽子なしの設定も作られていた |
●公式サイト
http://www.petopeto.com/
●DVD情報
『ぺとぺとさん』(全7巻)
カラー/第1巻 約25分(1話収録)、第2〜7巻 約50分(2話収録)/ステレオ/片面1層/4:3
価格:第1巻 2940円(税込)、第2〜7巻 5775円(税込)
現在4巻までリリース中(第5巻 1月25日発売)
発売元:東芝エンタテインメント
販売元:メディアファクトリー
[Amazon] |
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(06.01.23)
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