web animation magazine WEBアニメスタイル

 
TOPICS
【情報局】アニメ音楽CD瓦版(10)
今回は女性作曲家特集!


 そろそろ春期の新番組も放映され始めているが、主題歌やサントラ等のリリースはまだまだこれから、といった観がある。
 そこで今回は、2月に発売された窪田ミナのソロアルバムと、今月下旬に発売される菅野よう子、梶浦由記の作品をまとめて取り上げ、女性作曲家特集としてお届けしたい。

 まずは以前にも簡単にご紹介した窪田ミナの初ソロアルバム「モーメント」だが、購入して以来すっかりお気に入りの1枚となったので、もう少し詳しく書いてみたい。
 アルバムの内容はほぼ半分がピアノ曲で、残りがゲストミュージシャンとの合奏とオーケストラ曲になっている。10代からクラシックのピアニストとして活動してきただけあって、ピアノの腕前は素晴らしいの一言。
 「ウンディーネ」は『ARIA The ANIMATION』主題歌のセルフカバーだが、隼人加織によるポルトガル語の歌唱と豊かなストリングスの響きが相まって、原曲以上のスケール感を生み出しているように思う。『ARIA』ファンにもチェックして頂きたい出色の出来である。

モーメント/窪田ミナ
VICL-62756/3,045円/ビクターエンタテインメント/発売中[Amazon]

 続いては菅野よう子がTVCMに提供した楽曲を集めた「Cmよう子+2」だ。先行して昨年9月よりiTunes Storeで配信され、長期にわたってアルバム売上ランキング1位をキープし続けた事が話題になった。
 以前からCD化の要望が高かった坂本真綾によるチロルチョコのCM曲や、Charaが歌う資生堂ビエヌのCM曲など、コンパクトながら印象に残る佳曲が多い。
 特にお薦めなのが4分にも及ぶLEXUSのCM曲だ。歌い手にはOrigaが起用され、まさに彼女が主題歌を歌った『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズを思わせるような壮大なサウンドが楽しめる。

Cmようこ+2/菅野よう子
GTCA-12/2,100円/Grand Trax/4月25日発売[Amazon]

 4月5日に初のソロライブを開催したばかりの梶浦由記。彼女が2003年に発表した1stソロアルバムがジャケットを変えて4月23日に再発される。『NOIR』や『.hack//SIGN』等の関連楽曲のリメイクにオリジナル新曲を加えた内容で、ほとんどの楽曲が英語詞・外国人歌手による歌ものである。
 「英語曲は苦手で……」という人も少なくはないと思うが、音楽的にはバリバリに梶浦節が全開であり、ほどよくエスニック色がブレンドされた無国籍サウンドと日本人らしい叙情的なメロディが独特の個性を放っている。
 どの曲にもメロディにフックがあって印象に残る、メロディ・メイカーとしての梶浦由記の素晴らしさを堪能できる好盤だ。See-SawやFictionJunctionのファンで未聴の方には、この機会にぜひ耳にして頂きたい。(W)

FICTION/梶浦由記
VTCL-60062/3,045円/ビクターエンタテインメント/4月23日発売(再発)[Amazon]

(価格はすべて税込)

(08.04.07)

 
 
  ←BACK ↑PAGE TOP
 
   

編集・著作:スタジオ雄  協力: スタイル
Copyright(C) 2000 STUDIO YOU. All rights reserved.