板垣伸のいきあたりバッタリ!

第159回
また仕事しましょう!

 3月6日(土)19:00〜吉祥寺にて

去年一緒に仕事をした方たちと楽しく飲みました!

 SUEZENさんこと飯田(史雄)にーさんやサムシングな吉松さん、平田雄三さん、編集の衛藤さんに演出の橋本(裕之)君、高橋(正典)君、旭プロの撮影・中西さんとその助手(すみません、名前訊かなかった……)さんら、自分も合わせて計9人。

 「板垣さんは自分の作品繰り返し観るほうじゃないの?」と以前とある監督さんから訊かれた事があるんですが、俺、カッコつけるつもりではなく、

過去に作った作品はほ——っとんど観ません!
多分、他の監督さんもそーですよね?

 この連載で書いてる、「自分の過去の作品について」は、俺の記憶に基づいての、あくまで思い出話であって、何度も観返してるわけじゃないんです。そもそも自分は作品を作り終えると1週間としないうちに、コンテ、キャラ設定、美術設定、白箱(完パケのVHSやDVD)ですら、ありとあらゆる関連物を捨てる、ないしは制作会社へお返しします。だって作品を完パケる時期には、次の作品に気持ちは移ってるんですよ……ってこれも作り手としては普通じゃないんでしょーか? そして、忘れた頃にサンプル(見本品のDVD)が届いたりするわけ。現に今、原画チェックしてる作品、チェック終わったら自分の手持ち分のラフ原描いて、それを提出して、その晩からはもう次の作品のコンテが2〜3本控えてるという始末です。だから「後ろを振り返らない」と言えばカッコイイけど

後ろを振り返ってる暇もなく、それ1本の富と名声で向こう2〜3年は食えるほどの立場でもない……

 って言えばカッコ悪いでしょ? 実際、業界人でない方は知らないと思いますが、OPやEDのコンテ・演出1本やったくらいでは1ヶ月食えませんからね。
 でも、そんな忙しい作品作りの中で「また一緒に仕事しよう!」な雰囲気で何となく集まった飲み会でした。本当は去年の7〜8月くらいから、飲もう、飲もうと皆言ってたんですが、ズレにズレてやっと実現しました。

で、もちろん自分が次にやる予定のシリーズにまた何人か誘いました

 その人たちからはありがたい事に「ぜひ誘ってください!」と言ってもらえて嬉しかったです。実際、作品作りにおける最大の報酬は、富や名声などではなく

次にいただける仕事であり、またその次の仕事を「一緒にやろう!」と言ってくださる仲間

 だと、


え……?



(10.03.11)