板垣伸のいきあたりバッタリ!

第182回
アニキ大好き!!(その2)

 前回のような理由でデッカイ富嶽に乗っかった長曾我部元親。そしてOVA(第1期#13)の処理が終盤にさしかかった頃、I.G6スタの制作部でも徐々に野村和也新監督による第2期——『戦国BASARA弐』の話が聞こえてくるようになったんです。その時点で『迷い猫オーバーラン!』の次の監督作が決まってなかった(去年の10月〜11月あたり)ので自分から

『弐』もコンテ・演出やりたいなあ〜……
つかOVA1本じゃやり足りん!

と申し出たのでした。


て事で『迷い猫』終わって

富嶽を壊しにI.G6スタへ戻ってきた!

わけです。そこで頂いたのがもちろん、むとう(やすゆき)さんによる第6話のシナリオで、中身はというと大好きなアニキが大活躍する瀬戸内モノでした。しかも中武Pの告知どおり壊れました、富嶽。でもそれ以上に

何度倒されても秀吉に立ち向かってゆくまっすぐ漢・長曾我部アニキ!

に感動したんです。それは自分が常々描きたい理想の漢像だったし、子供の頃観て涙した『あしたのジョー2』(コラム第163164回)とも重なったからでしょう。あと以前、というか俺の初演出になるシリーズ『グラップラー刃牙』(2001〜02年/制作グループ・タック)のコンテ・演出2本目(演出のみも入れると3本目)、第34話(『最大トーナメント編』で数えると第10話)「ファイティングキッズ」の柴千春(暴走族格闘家)も思い出しましたね(あいつも好きでした)。ま、結局自分の目指す漢の生き様って

喧嘩に勝つか負けるかって結果より、むしろその程度の事ではビクともしない、けして歪まない魂を死ぬまで持ち続ける!

事ですから。つまり勝ち続けて富も名声も手に入れたいとかハナから思ってないんです、自分。それよりか逆にどんなにズタボロに恥をかこうが歪まない魂さえあれば死ぬまで生きていけると思ってます。
 話はやや逸れましたが、要は俺の考える理想の男(漢)像を描くのに(むとうさんのシナリオによる)長曾我部元親は本当にうってつけだったってわけで。

コンテ作業はマジ燃えました!!

 で、またまたまた短いですがお仕事の時間。I.Gへ行きます!

(10.08.26)