この連載で書く内容のほとんどはその時身近で話題にした事だったりするんです、実は。だから板垣のまわりの方々が読むと
って思うに違いありません。今回も昨日、ある作監さんを相手にしゃべった話がきっかけ。
と訊かれれば、「楽しい」とか「面白いから」とかいろいろ挙げる理由はあるんですが、演出・作画に共通したフェチが自分にはあるみたいだと最近発覚したので発表します。それは――
だという事。フレーム――そう、俺は「フレーム萌え」「フレーム・フェチ」なんですね、きっと。以前も書いたとおり、高校の時マンガを描くのに挫折した自分。その理由ももしかしたら、マンガにはコマ割りがあってもフレームがないからだったのかもしれません。マンガのコマ割りって、タテ長だったり、ナナメだったり、かなり不規則でしょ? それが耐えられなかったんですね、描いてて。しかも画だけ描きたい空間に擬音や台詞まで書かなきゃなりません。それが生理的にできなかったんです。ところが見てください、アニメを……いや、映画を!
4:3や16:9といった、本当に「美しい四角」にくくられて、そこから画がけっしてはみ出さないじゃないですかっ! しかも擬音や台詞も画を崩す事なく、音としてちゃんと耳で感じる事ができるんです!
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それが大好き! 名匠・小津安二郎監督の場合も生涯4:3のスタンダードサイズを愛したと聞くし、黒澤明監督も「映画は美しい」「美しい映画を撮りたい」と言い続けてました。映像に携わる方々はみんなそーじゃないんでしょうか?
演出さん、アニメーターさん……いや、仕上げさんや撮影さん、フィルム作りに関わっているすべての役職の方とこれからも世の中で一番美しい(と自分では思ってる)、「フレーム」についてもっともっと語り合いましょう!
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――て、超美しい16:9のフレームで大喜びしてみたトコロで、今回は短くってすみません。『BASARA』#13と『はなまる』がもうすぐ完成(でも発表されるのは両方とも年明け)で、けっこう机にカット袋が積まれてきたので失礼します!(汗)