「ロッキー・ザ・ファイナル」を観ました(劇場で映画観るのってひょっとしたら庵野さんの「CUTIE HONEY」の試写会以来かも……。DVDばっかじゃなくもっと劇場に足を運ぶ時間を作らねば……)。
そもそも、自分にとっての“初「ロッキー」”は「4」(ソ連のヤツ)です。小学校高学年(5〜6年?)の頃、友人2人(Y川君、K田君)と自分は自転車で名古屋駅前の映画館に「ロッキー4 炎の友情」(同時上映「栄光のエンブレム」? おそらく……)を観に行きました。
今、DVDで観返してみると、「ロッキー4」――
内容、薄っ! 何でこんな簡単なお話であんなに興奮したんだ!?
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――て思うほど、当時やっと“チ○コとウ○コ”は卒業したものの、まだまだガキだった俺たちは大喜びして映画館を出、自転車で夜の街を全力疾走で帰ったのをおぼえています。
「メチャクチャ、カッコよかったーッ!!」
「ボクシングのシーン、凄い迫力ー!」
「『ロッキー5』があったらまた一緒に見に行こぉーっ!!」
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思いおこせば、自分ら小・中学生の頃はジブリとか押井作品とかの認知度はまだ皆無……。映画と言えば“スタローン”・“ジャッキー”・“スピルバーグ”……あと、“藤子不二雄”が俺的“映画四天王”で、それぞれ新作が作られるたびよく友達と見に行ったもんです(同世代は皆そーではないでしょうか?)。
ところが高校生になるとY川君もK田君も受験勉強で忙しくなり、遊び人・俺と生活サイクルが合わなくなり、待望の「ロッキー5 最後のドラマ」の時は……
――しかもその時のロッキーは“最後”でもなんでもなく(これだから邦題は……)、17年後の今更になって「ロッキー・ザ・ファイナル」(これもやっぱり邦題。原題は「ROCKY BALBOA」)ですよ! それで、その内容はというと――
“60歳のロッキーが再びリングへ……!”
“最愛の妻・エイドリアンは死んだこと……!?”
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ロッキー熱が冷めかかってた俺の目の前にこのふたつが揃えば、当然劇場に足を運ぶ理由の半分以上は“冷やかし”でした。
――ところが! いやあ〜よかった、本当に! 相変わらず、内容は薄かったけど、そんな事ぁどーでもいいんです。出崎『宝島』のジム・ホーキンズ的に言えば、
でしょう!
話は少し逸れますが、世の中には“映画を知ったか振りして映画インテリ振るコツ”……というものがあります。例えば、まわりが盛り上がってしょうがない黒澤映画の話についていきたかったら――
「カラーの黒澤はダメだね〜。『どですかでん』以降はおかしくなったよなあ〜」
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――て、言いましょう。これでOKです(これで片づけてる人、かなりいます)。
アニメ映画についても“宮崎アニメ通”ぶりたいなら――
「宮崎さんは『カリ城』、『ホームズ』までだよなぁ〜。『もののけ姫』? ダメでしょお〜。俺見てねーし。」
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――て、言えばOKです(周りにもそんな人がいっぱいいました……)。
それと同様! 「ロッキー」通ぶりたかったら――
――て、言えばいいだけです。つまりどんな映画、どんな監督の作品も“昔はよかった!”で片づけるだけで“映画インテリ”ぶれるのです(本当か?)。
で! 俺が言いたいのは「『ロッキー』は“1”だよね〜!」て言ってる映画に詳しい(ように見せかけてる)人たち、
「アンタらあ、『ロッキー』の事、なんにもわかっちゃいない!」
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て事です。いいですか? 四の五の言わず「ロッキー・ザ・ファイナル」を御覧なさい! 最初の10分でこの映画“最高!”だという事を実感するでしょう。
S・スタローンの私生活の事なんて、俺は知りませんが、すでに終わったシリーズを今頃復活させるんだから、金の問題とかいろいろあるんでしょう。けど、そんなのどーでもいいんですよ。アニメ業界にだって、お金に汚い人格崩壊型の巨匠様や、宇宙に何度も戦艦を浮かべたがってる先生もいるわけで……。
とにかく60歳のスタローン(ロッキー)がいい顔します(アップが多い)。
……そして、何はともあれ、あのテーマ曲を聴いたら、降参するしかないでしょう! 生卵5個飲んで全力疾走したくなりますよ!