web animation magazine WEBアニメスタイル

 
COLUMN
板垣伸のいきあたりバッタリ! 第46回
最近みたアニメの話
『ハルヒ』、芯、『エヴァゲ』
と“ちくわ”

 はじめに。何かここんとこ日記系が続いたので、ふと気がつくとまたこの連載が「サム死ね」に近づきつつあると思いました。“週刊”対“毎日”ではあまりに分が悪いのと連載内容の差別化を図るために、今回“NDK(4)”は次回にまわして、“最近みたアニメ”の話を書くとします。こちとら、“何今頃みてんの!?”って呆れられる事はまったく恐れてませんのであしからず。

『涼宮ハルヒの憂鬱』

 いや、もちろん皆さんはとっくの昔に御覧になったであろうシリーズでしょうが、俺は最近やっとみました。……これっていわゆる“萌えアニメ”ってやつに入るんですかね? いやいや不勉強なもので、よく分からないですが、“萌えアニメ”ってもっと内容(お話)がないものを言うんだと思っていました。

 ところが『ハルヒ』って内容(お話)がある……って言うか、
 面白いじゃないですか!!

 冴えた演出にキレイな作画。あとアフレコ、ダビング時の画の状態がよいのでしょうか? 実に隅々まで音が入ってますよね。ヘッドフォンを使って視聴すると、本当に1カット1カット細かく音が計算されてて楽しめます。長ーい1カットもよく聴くとちゃんと間がもつ内容のガヤが入ってたり。
 こりゃDVD売れますって! 数千円出す価値がありますよ、実際!

 演出・作画・音響――時間をかけて丁寧に作るという事がこれだけ商品価値を高めるんだ!

 ってのを再確認できた事が一番嬉しかったです。
 山本寛様のエンディングはただただ圧巻……!

『らき☆すた』

 これも皆様の方がよっぽど御存知の『ハルヒ』と同じ京都アニメーション制作のシリーズですが……。もう、ここに至って作品を構成してる素材は

 “萌え”――のみ!

 なーんか、『あず○んが』のアニメ版にハマらなかった(原作は大好きでしたが)俺が、よもや『らき☆すた』にハマるとわ……。そのくらいよいと思いました。
 でも、本編の面白さもさる事ながら、オープニングはさらに凄いですね! 京都アニメーションの丁寧なアニメーター指導(多分……)の賜物でしょう。エンディングはアイデアの勝利ですねー。そして、やっぱりありました……!

 “山本寛”という名前が――!!

 自分と同年代でこーゆー冴えた作品つくる監督って怖いですね、ホント……。
 そうそう、“怖い”で思い出しました。


 今年の夏、元GONZOで『BLACK CAT』の制作進行をやってたT瀬という女性になぜかマッドハウスの前で偶然会って、メチャクチャ不気味なものを手渡されました。

「いやあー、板垣さん会いたかったですよ〜。今、私S○GAに勤めててですねえ、最近できた新商品あげますよ!」

 と言ってもらったのは“ホラーサマー声がする! 最恐サラウンドトイレットペーパーの芯”ってシロモノで、よーするに紙を巻き取る(芯が回転する)と、「きゃあ〜!」だの「せんぱ〜い……」だの「たすけて〜」と声を発するトイレットペーパーの芯でした。
 ところが――



 最近このタイプの芯が使えるトイレが減ってて使いようがなく、数ヶ月ガイナックスの机の上で眠ってたわけです。
 で、つい数ヶ月前たまたま視界に入ったので手で振ってみると、



『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』

 (あぶない、あぶない! また「サム死ね」になるとこでした。)
 この間、やっと『エヴァゲ:序』をみてきました。TVシリーズの『エヴァゲ』は数本……しかもAパートのみしかみてななかったりの俺にとって、今回の“新劇場版”はとても親切な構成でとても分かりやすく、面白かったです。

 ……なるほど、『エヴァゲ』って面白かったんですね! アニメ様!

 いや、十数年前のTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』の頃、俺はテレコムに入ったばっかの新人動画マンでした。
 その時の俺にとって、『エヴァゲ』といえば「ちくわ」!! なぜちくわかと言うと……



(07.12.06)

 
  ←BACK ↑PAGE TOP
 
   

編集・著作:スタジオ雄  協力: スタイル
Copyright(C) 2000 STUDIO YOU. All rights reserved.