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第1回「世界名作劇場って何本あるの?」

 さあ、今日から「Q&Aコーナー」が再スタートだ。まだ読者からの質問は届いていないので、第1回は、編集部スタッフから出た疑問に答える事にしよう。その質問とは「世界名作劇場って何本あるの?」。世界名作劇場と言えば、フジテレビ系列で日曜19時30分から放映されていた一連の作品の通称だ。以下に、同枠で“番組の冠名”つきで放映されたタイトルを並べてみた。[ ]内が作品タイトルの前にクレジットされた“番組の冠名”である(『山ねずみロッキーチャック』『アルプスの少女ハイジ』に関しては、映像での確認ができなかったため、以下の表記が違っている可能性がある)。

タイトルと冠名の変遷
●1969年
[カルピス まんが劇場]どろろ と 百鬼丸

●1969〜70年
[カルピス まんが劇場]ムーミン

●1971年
[カルピス まんが劇場]アンデルセン 物語

●1972年
[カルピス まんが劇場]ムーミン[第2シリーズ]

●1973年
[カルピス まんが劇場]山ねずみ ロッキーチャック

●1974年
[カルピス まんが劇場]アルプスの少女ハイジ

●1975年
[カルピス こども劇場]フランダースの犬

●1976年
[カルピス こども劇場]母をたずねて三千里

●1977年
[カルピス こども劇場]あらいぐまラスカル

●1978年
[カルピス ファミリー劇場]ペリーヌ物語

●1979年
[世界名作劇場]赤毛のアン

●1980年
[世界名作劇場]トム・ソーヤーの冒険

●1981年
[世界名作劇場]家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島の フローネ

●1982年
[世界名作劇場]南の虹のルーシー

●1983年
[世界名作劇場]アルプス物語 わたしのアンネット

●1984年
[世界名作劇場]牧場の少女カトリ

●1985年
[世界名作劇場]小公女セーラ

●1986年
[ハウス食品 世界名作劇場]愛少女 ポリアンナ物語

●1987年
[ハウス食品 世界名作劇場]愛の若草物語

●1988年
[ハウス食品 世界名作劇場]小公子セディ

●1989年
[ハウス食品 世界名作劇場]ピーターパンの冒険

●1990年
[ハウス食品 世界名作劇場]私のあしながおじさん

●1991年
[ハウス食品 世界名作劇場]トラップ一家物語

●1992年
[ハウス食品 世界名作劇場]大草原の小さな天使 ブッシュベイピー

●1993年
[ハウス食品 世界名作劇場]若草物語 ナンとジョー先生

●1994年
[世界名作劇場]七つの海のティコ ※9話までは[ハウス食品 世界名作劇場]

●1995年
[世界名作劇場]ロミオの青い空

●1996年
[世界名作劇場]名犬ラッシー

●1996〜97年
[世界名作劇場]家なき子レミ

 このように同枠の冠名は、時期によって変化している。最初に[世界名作劇場]の冠名がついたのが『赤毛のアン』で、『ポリアンナ物語』から[ハウス食品 世界名作劇場]になり、『七つの海のティコ』から再び[世界名作劇場]に戻る。[ハウス食品 世界名作劇場]時代もカウントすれば、実際に世界名作劇場とクレジットされたのは『赤毛のアン』から『家なき子レミ』までの19作品という事になる。
 ただ、実際には『赤毛のアン』以前のものも、世界名作劇場の作品として扱われる場合が多い。CDやビデオ、あるいはネット配信等においては『フランダースの犬』以降の23作品が、世界名作劇場として扱われているようだ。世界名作劇場の主題集CDを手にして「あれ、なんで『フランダースの犬』からなの?」と思ったファンも少なくないだろう。これには理由があり、『フランダースの犬』から制作が日本アニメーションに固定されている(厳密に言うと『フランダースの犬』の前期がズイヨー映像で、後期が日本アニメーション)。この扱いでは、日本アニメーションが制作したタイトルを世界名作劇場としているため、『アルプスの少女ハイジ』以前のものが入らないというわけだ。
 “同枠で放映された、海外の文学作品を原作にしたものが世界名作劇場である”という基準なら、『ムーミン』からの28作品。それに“日常を舞台にしたもの”という条件を加えると『アルプスの少女ハイジ』からの24作品となる(『フランダースの犬』以降にも、例外的に海外の文学作品を原作にしていないものや、日常を舞台にしてないものもあるが)。
 勿論、[カルピス まんが劇場]の冠がついてたからといって、妖怪アクションである『どろろ と 百鬼丸』が世界名作劇場として扱われる事はない。ちなみに[カルピス まんが劇場]の冠がつくのは『どろろ』のタイトルが『どろろ と 百鬼丸』に変わってからだ。また、日本アニメーションの制作でカルピス提供だったが、フジテレビ系列の放映ではなかった作品に『愛の学校 クオレ物語』(1981年放映)がある。
 さて、「世界名作劇場って何本あるの?」という疑問に対する回答だが「いくつかの数え方があるが、最近では『フランダースの犬』から『家なき子レミ』までの23本とされる場合が多い」だ。

●第2回に続く

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(05.11.14)

 
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