『戦国BASARA』(其の七)
第十三話 瀬戸内の激突! 火を噴く海の大要塞・富嶽!!
|
発売中です! ¥4,725(税込)です! 中武Pのオーディオコメンタリー入りです!! お買い得ですね、コレは!
……ってわけで前述したとも思いますが、『戦国BASARA』本編(第1期シーズン)でコンテはおろか、原画も描いてない自分が、この1本のみ監督・コンテ。今年前半はこーゆー単発仕事の発表がメインになるでしょう板垣です。でもこれは逆にシリーズの総監督ではなかなかできない、
でもあるわけです。
「『ハルヒ』面白いですね!」の感想で書きましたよね? ……つまり、アニメのソフトの売れ行きが芳しくないと言われるようになったこのご時世、本来品質管理の責任の一端は確実に負ってるであろう監督が、ちゃんと全カット密にチェックした美しいシーンを誠実に積み上げた商品価値の高い作品が望まれてるって事なんじゃないでしょうか、ファンの方々から。だからこそ、京都アニメーション様制作のアニメが売れてるのはよい事だと自分は思います。『トップ2!』の時に鶴巻監督も
と言ってましたよ、たしか。
で、TVシリーズの延長上の作品とはいえ、俺にとって初めての単発OVAな感じの『戦国BASARA』#13。事の発端は『化物語』のまよいマイマイOPを作ってたある日、
「1本だけ」なんですけど、監督やっていただけませんか?
|
な電話がかかってきたとこからでした。物理的には近い(武蔵境と国分寺)のに敷居はムチャクチャ高いと勝手に思い込んでたプロダクションI.Gから、「1本だけ」だけど監督? タイトルを訊いたら
と。以下は板垣と中武Pとの会話。
板垣(以下、板)「『戦国BASARA』ですか! 題材的にはやりたいんですけど、個人的にちょっとカクカクシカジカな因縁で俺がやると怒る方々がいると思うんですけどお」
中武P(以下、中)「たぶんオッケーですよ。CAPCOMの小林(裕幸)さんも、板垣さんがやってくれるなら安心って言ってますし」
板「あー、恐縮ですね〜。小林さんとは『Devil May Cry』以来久々だし。そー言ってもらえるならありがたくやらせていただこうかなあ。本当にやっちゃいますよ!?」
中「ええ、お願いします〜」
板「でも俺、監督といったら“俺が監督”ですよ。もちろんスポンサーさんやプロデューサーさんから、これは『BASARA』じゃないって意見が出たらちゃんと聞くし、コンテの直しも自分でします、それがあたりまえだから。ただ、ディレクションに関して誰かからコンテを修正されるとかはなしにしてください。設定の発注から作打ち、音響……すべて自分を中心にする事でお願いします。だって1本きりでも監督は監督ですから。クレジット上も“監督”なんですよね? ただのコンテ・演出でなく……」
中「(笑)もちろんですよ、他に監督はいませんから」
板「(さらに疑い深い俺)じゃ、喜んでやらせていただきますが、各方面に確認はお願いします。作り始めてから問題がおこると面倒だし(笑)」
中「別になんの問題もないと思いますが……分かりました。確認します」
|
――な感じの電話のやりとりがあって後日、荻窪の仕事部屋に中武Pがやってきました。
わざわざ荻窪駅から徒歩2分のとこまで来てくださって感謝です!
で、正式にやる事となったんでTVシリーズ#1〜12を観て、シナリオもすべて読んで挑みました、『戦国BASARA』に!! ……あ、あとゲームもプレイしました!
|
今回の「第十三話 瀬戸内の激突〜」はTVシリーズ時間軸的に#11〜#12の間の話です。この前出たドラマCDともつながるよう計算されてます。
中高校生の歴史などで教わったのよりいつの間にかずっとカッコよくなってました。
エライ歴史的偉人同士の激突を描く事になったんです。『獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇』のコンテ・演出以来の時代劇か? 好きなジャンルだし、
って事で勉強しました。
『Devil May Cry』の時同様、ゲーム、ゲーム!
|
そうそう、白石が制作プロデューサーを務めて、ガイナックス制作×水島監督の新番組、
ガイナックス若手の原画マンや作監が大活躍するでしょう! お楽しみに!!
ちなみに、EDは毎話違います。第1話EDは『ミチコとハッチン』の山本沙代監督によるコンテ・演出。さすがに天才的な美しさと可愛さですね!