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そうだよ、俺がナベシンさ［ワタナベシンイチ］

第１回　ナベシンが来た！

　そうだよ、どうせ俺がナベシンさ。
　正式名称は、ワタナベシンイチ。現在41歳（ちょとオヤジぃだね）。

　自己紹介っぽいことを今更言うデスから、読んであげてつかぁさい。

　ワタナベシンイチ（渡邊真一）本名……。
　外見的特長として　まず　アフロ!!
　このアフロは年季入ってるよー、なんせ25年間アフロってるもん！
　加えて　自慢の「普段着」は　まっ赤ジャケット・青いＹシャツ・黄色いネクタイ！
　最大１キロメートル先からでも目視できると言われている。
　人と待ち合わせをして　見落とされること皆無！
　ル○ン三世のコスプレと間違われる　ひとクセもふたクセもあるアニメ監督さ……。

　初監督作品は　一応『はれときどきぶた』（実際に「監督」のクレジットで出た作品は　以前にもあったけど……）。
　基本的に　アニメは楽しくあるべき！と思ってるので　どうもギャグ・バカなアニメの仕事が多いけど……実際には　何でも興味津々。
　モットーは「泣くのが感動なら　笑うのも感動だ！」。
　確か何かの賞をもらって　壇上にあがって挨拶をするときに瞬間的に思いついて言った言葉だけど　自分的にはオキニなモットーである（いいかげん～）。

　アニメの専門学校を卒業してこの業界に入ったけど、あまりこの業界に夢を抱いていたわけじゃないない。とりあえず　プーじゃみっともねぃから何か仕事を……そだ！　昔からマンガや落書きは好きだった！　……ってだけでアニメやマンガを見まくってたわけじゃないのよ。

　ただし、なんか妙な根性はあったのかなぁ……「アニメを作るぞ！」思って一番「作ってる」って感じられる部門が「演出」――そう思ったから、とりあえず「演出になるぞ、うおー！」で、目指してみたデス。
　制作進行としてドサ回りしてて……キツくて何度も「辞めたい！」思ったけど、一応目指した「演出家」ってのを　一度もやらずに辞めちゃうのが悔しかったから「演出」ができるまで頑張った。で、いざ演出家になったら……どうやら演出家でもチーフディレクター……「監督」ってのが一番偉いらしいってことに気がついた。
　なら、それにもなってやる!!　って、ほとんど「監督とは何か」など考えずに目指してしまった。あ、そしたら　なっちゃったよ、「監督」に……！

　こう書くと「な～んだ、簡単じゃん！俺でもなれるじゃん、監督なんて！」思う方……いるでしょう。うん、なれるんじゃない？　がんばってなってみましょう！
　監督なんて　誰でもなれる！　なっていい！　許可します、ナベシンがＯＫします！
　……なるのは　簡単かもしれない。でも　やるのは……やりとげるのは、そんじょそこらの努力では成し遂げられないだろうなぁ。まして、それで「よい作品」を作るなんて……誰にでもできることじゃないでしょう。

　おぉー、なんか俺　今、まじめなことを語ってるっぽ！

　うん、自分で自分を分析してみて　こんなにバカなアニメ作ってイベントやら何やらでふざけたことやってるナベシンだけど、けっこう「まじめ」みたい。
　大昔に　女の子に「あなたは　まっすぐで痛い」と言われてフラれたことがあったっけ（えっちな意味じゃないっぽい）。
　要は、まじめすぎ……頑固すぎ……言い出したら聞かない……。
　わちゃぁ～、友達や恋人にすると最悪ですな。
　でも、だからこそ、その対極にある「バカ・ふざけ・不条理・軟弱」が好きなのかもしれねぃです。ナベシンのアニメ……。自分で作ってても　やっぱり「バカ・ふざけ・不条理・軟弱」を表に出しつつも　その裏に「痛いほどに真面目」が脈打ってると思うです。

　例えば最近作った『練馬大根ブラザーズ』。
　バカですね……おふざけですね……不条理ですね……軟弱ですね……。
　でも、それを一生懸命作ったですよ。どんなに大変でも、どんなにジャマされてもどんなに苦しい状況でも、あのテイストを貫いたですよ。何度もくじけそうになったし、「そこまでやらなくたって……」「いいかげん、やめろ」みたいなことはさんざん言われてきたけど。30分間歌いまくるアニメを毎週作って12本！　しかも放送コードすれすれの内容！　ギリギリのスケジュール！
　普通じゃないことを一生懸命やる。それがナベシンなのかもしれません。

　どよ？　ちょびっとはナベシンのこと、アンダスタンド？

■第２回へ続く

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