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第3回 原恵一監督の新作など、質問5連発!

 今週は、ちゃんと読者の皆さんからの質問に答えますよ。
 Q&A5連発です。まずはあの監督の話題から。

●原恵一監督の新作について
「原恵一氏は現在何をされているのでしょうか?『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ戦国大作戦』以後、仕事の話がこちらには伝わってこないのですが、今後の予定など可能な範囲で教えていただけたらと思います」(ポールさん)
 早速、原恵一監督に問い合わせてみました。現在、新作劇場作品の制作中だそうです。まだタイトルは発表できませんが、原さん自身が立てた企画だそうですよ。

●東映動画の音響演出について
「東映動画のアニメで音響監督さんがクレジットされず、東映の演出家さんが担当される事の理由を教えてください。前にどこかで見た気もするのですが思い出せなくて」(ともひこさん)
 これは編集部で答えられます。東映動画(現・東映アニメーション)は、東映株式会社を母体として設立されたものであり、そのために映画会社の作品作りを踏襲している。つまり、TVシリーズでも「担当話数の演出家が、その話の監督である」という考え方でやっている部分があるようなんですよ。監督にあたるシリーズ・ディレクターという役職を置くのが他社よりも遅かったのも、そのためでしょう。また、例外もあるとは思いますが、東映アニメーションのシリーズ・ディレクターの権限は、他社の監督に比べると小さいものであるようです。各話の音響演出を、その担当演出家がやっているのも「担当話数の演出家が、その話の監督である」という伝統に則っているためです。
 ただし、例外もあります。東映アニメーション社内でない演出家がシリーズ・ディレクターになった場合は、オーディオ・ディレクターの役職で音響監督をたてます。過去の例で言うと『Dr.スランプ アラレちゃん』『DRAGON BALL』『北斗の拳』などがそうですね。

●三原さんの連載について
 次は質問というよりは要望ですけど、ここでお答えしちゃいましょう。「三原さんの連載、毎回楽しみにしておりますが、今回の記事にあったインディーズDVDの件、本当に実現してほしいです。是非、御社でバックアップして発売を実現してください。あと、価格ですが……500円なら嬉しいですが、送料込みで1000円ぐらいが現実的でしょうか?」(廣瀬さん)
 インディーズDVDですか、面白い話ですが、実現するのは、なかなか難しそうですね。PCで焼いたDVD-Rを、アニメスタイルイベントで売るのなら可能かもしれませんけど。三原さんと相談してみます。

●中村プロ担当のオープングについて
 今度は作画関係の質問。「『ガイキング』の1話を観ましたが、正統派のロボットアニメらしくでき上がっていて感心(安心)しました。『ダンガードA』のテイストも盛り込まれるように見受けられましたので、お話の展開が楽しみです。『大空魔竜』のほうは一度も観たことがないのですが、主題歌集のLDで杉野さんらしくない線の太いOP・EDにインパクトを受けました。昔のこととてクレジットはないのですが、たぶん中村プロが担当したのだろうと思っています。そこで質問ですが、昔の(まだ西城明さんの頃の)中村プロがOP・EDを担当した番組がどれだけあるのか教えてください」(JATPさん)
 中村プロダクションと言えば、かつて劇画タッチで一世を風靡した作画スタジオです。劇画タッチの頃の事でしたら、西城明さんよりも、中村一夫さんが作監だった頃の中村プロと言った方が正確でしょう。編集部にも中村プロの仕事に精通している者はいないのですが、分かる範囲で答えます。70〜80年代で中村プロが作画したOPと言えば、有名なところでは『鋼鉄ジーグ』ですよね。それと確認した事はないですが『百獣王ゴライオン』のOPもそうなのではないでしょうか。『ゴライオン』はキャラクター・デザインも中村一夫さんが担当しています。それから『大空魔竜ガイキング』のOPは杉野さんの作監ですよ。

●『少女革命ウテナ』DVDについて
「いつも楽しく拝見させていただいております。小黒さんにひとつだけうかがいたいことがありメールいたしました。『少女革命ウテナ』TVシリーズのDVDボックスは発売しないのでしょうか? 発売するなら購入必至のものなので、是非WEB上で軽く触れる程度でよいので教えてください」(大澤さん)
 というわけで、小黒編集長に訊いてみたところ「それは僕も知りたい(笑)」と言っておりました。キングレコードさんに問い合わせてみたところ「『少女革命ウテナ』DVD-BOXについては可能性はあるが、予定はまだない」だそうです。決まりましたら、WEBアニメスタイルか、編集長メモで告知しますね。

 と、いうところで今週のQ&Aはオシマイ。いくつかメールをいただいて気がついたのだけど「×××という作品の作画担当者について教えてください」と言った漠然として質問は、答えるのが難しいです。制作会社にも問い合わせようがないですからね。「××のシーンは誰ですか」とか、具体的な事を訊いてくれた方が答えやすいですよ。よろしくお願いします。

●第4回に続く

●お便り&質問募集
WEBアニメスタイルでは、このコーナーで採り上げる質問をメールにて募集しています。メールの本文部分にお名前と質問を明記し(ペンネームでの掲載を希望される方は、ペンネームも添えて)、上の「お問い合わせ」からお送り下さい。いただいた質問の中から、編集部が選んでお答えします。


(05.11.29)

 
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