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【情報局】文化庁メディア芸術祭
アニメーション部門受賞作発表&上映会


 今回で9回目を数える「文化庁メディア芸術祭」の平成17年度受賞作品が発表された。前回『MINDGAME』(湯浅政明監督)が大賞に輝いたアニメーション部門では、富野由悠季主査を始めとする5人の審査委員によって、今年も6作品が各賞に選ばれた。
 大賞を獲得したのは、北海道出身の“活動漫画家”榊原澄人による短編作品『浮楼』。四季を通じて日々の営みが繰り返される町の様子を、固定された俯瞰図で淡々と映し続けるコンセプチュアル・アート的な作品だ。視点はほとんど変化しないが、一見単調にリピートされる日常の中に、やがてドラマが見えてくるという趣向が用意されている。
 そして、優秀賞を受賞したのは以下の4作品。人形アニメの巨匠・川本喜八郎監督が、折口信夫の小説を題材に撮り上げた最新長編『死者の書』(2月11日より岩波ホールにて公開)。女子中学生の日常をファンタジックな設定の中に綴った、舛成孝二監督のTVシリーズ『かみちゅ!』。色彩の「にじみ」によって花々が美しく咲き乱れるさまを表現した、橋本大佑監督の短編『flowery』。山村浩二監督が敬愛するフランスの絵本作家レオポルド・ショヴォーの作品をアニメ化した『年をとった鰐』。また、移ろいゆく四季と少年時代の記憶がカラフルな淡彩で描かれる短編アニメ『seasons』(藤田純平監督)には奨励賞が贈られた。今回の受賞作品の多くに、流れゆく「時間」をテーマに内包した作品が見受けられるのは興味深い。

 2月24日からは、例年どおり恵比寿の東京都写真美術館で、文化庁メディア芸術祭の作品展示会を開催(3月5日まで)。1Fホールでは受賞作や推薦作品の上映、ゲストを招いたシンポジウム、協賛イベントなどが行われる。上記受賞作品以外の主な上映タイトルは、『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを往く者』『機動戦士Zガンダム A New Translation 星を継ぐ者』『惑星大怪獣ネガドン』『雲の向こう、約束の場所』『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』。入場は無料。プログラムの詳細については、下記の公式サイトを参照してほしい。

平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭
会期:2月24日(金)〜3月5日(日)
会場:東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内)
入場料:無料

●公式サイト
http://plaza.bunka.go.jp/

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(06.02.10)

 
 
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