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【編集部】「この人に話を聞きたい」単行本(5)
細田守さんのインタビューをちょっとだけ紹介


 昨日の原さんに続き、今日は第18回の細田守さんの記事から、冒頭部分を抜粋して紹介しましょう。細田さんがアニメ界に入ったきっかけの話です。昨日もお伝えしたように、「この人に話を聞きたい」単行本は、一般書店やネット通販で10月16日頃から発売される予定です。[Amazon]では予約ができるようになっていますよ。
 

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―― アニメ界に入ったきっかけが『少年ケニヤ』だそうですが。
細田 そうなんですよ。当時、アニメ雑誌を見ていたら、『少年ケニヤ』でアニメーター公募というのがありまして。
―― (笑)ヘンな企画だね。
細田 今から思えば妙な企画なんですけど、当時は「これだ!」と思ったんですよ。
―― これに応募すればアニメーターになれるんだって。
細田 僕も業界の仲間入りかも、みたいなね(笑)。しかも、劇場作品で原画をやらしてもらえる。これは凄いって。
―― その時、細田さんは幾つだったの?
細田 高1ですね。で、その応募要項をみると、自分の作ったアニメのフィルムを送れって書いてある。
―― とてつもない企画だなあ(笑)。その時に、細田さんはアニメを作ってたんですか。
細田 中学生の時に、NHK教育の「YOU」っていう番組で自主アニメ特集というのがありまして、それに影響されて作りました。それまでは、アニメって単に観るものだと思っていたんですよ。あくまで観るモノで、作るためには、組織とシステムがいるみたいな。とても個人では作れそうにないと思っていたんだけど、その番組を観るとメチャクチャ楽しそうに作ってるんですよね、あれ。
―― 学生さんとかが。
細田 それで衝撃的だったのは、自分と同じ中学生がアニメを作ってたんですよ。あ、作ろうと思えば作れるんだ、しかも、楽しそうじゃないかと思って。それじゃあ、作ってみようかなと思って作ったんですよ。
―― ペーパーアニメ?
細田 ペーパーアニメです。竹箸かなんかでタップ作って。当時の「アニメージュ」のおかだえみこさんと、鈴木伸一さんの「アニメ塾」というのを読んで、具体的にアニメを作るにはどうすればいいかっていうのを知ったんだと思いますね。
―― 昔の「アニメージュ」は偉大だねぇ。
細田 うん。確か『セメダインボンド』の作り方っていうのを、参照してるんじゃないかな。確か2つ穴タップっていうのも、それに書いてあったと思うんです。

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 この後に色々あって、細田さんは東映動画(現・東映アニメーション)に入ります。具体的な話は単行本でどうぞ。美大時代のエピソードも語られています。この取材は、彼の代表作となった『デジモン アドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』制作中に行われました。『ウォーゲーム!』についての話題も出ていますよ。

【編集部】「この人に話を聞きたい」単行本(6) に続く


●商品情報
「この人に話を聞きたい アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001」
著者:小黒 祐一郎
発行:スタイル
発売:飛鳥新社
価格:3000円(税込)
Amazon


(06.10.12)


 
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