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【編集部】「この人に話を聞きたい」単行本(6)
吉松孝博さんのインタビューをちょっとだけ紹介
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今日も「この人に話を聞きたい」単行本に掲載される内容を抜粋して紹介します。「サムシング吉松の死んぢゃえばいいのに!」でお馴染みの吉松孝博さんの記事から。連載第24回のものです。
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―― 『サイバーフォーミュラ』から『月影蘭』の間で、転機はある?
吉松 やっぱ大地(丙太郎)さんとの出逢いかなあ? 僕は、一緒に仕事をする監督や演出家には恵まれてきたし、面白い作品に関わってこれたと思うんですよ。その中でも、大地さんとの出逢いは大きいですね。
―― 『TRIGUN』では、ずっとライブで一緒に仕事をしてきた西村(聡)さんとのコンビだったよね。
吉松 西村とは、もう長い付き合いだからね。彼のやりたい事は非常によく分かるんです。彼が演出家として画に求めるものは非常に分かりやすいし、僕も表現しやすいんですよ。だから、彼とはあんまり組まない方がいいのかなという気も、最近はしてる(苦笑)。
―― あっ、なるほど。
吉松 お互いに頼っちゃうんだよね。
―― ベストパートナーすぎるから。
吉松 うん、具合がよすぎるかもしれない。今後も彼とは一緒に仕事をやっていきたいんだけど、『TRIGUN』の後には、西村には僕じゃない人と組んで欲しいなあというのがあったんですよ。今、彼は監督作品を動かしてますけど、面白い作品になるんじゃないですかねえ。
―― 吉松さんは、実は今までオリジナルのキャラクターデザインは、ほとんどやってないんじゃない?
吉松 ハハハハハハハッ(パンと手を打つ)。そうなんですよ。
―― 今思ったけど、『ダンクーガ』ぐらい?
吉松 そうそう。そろそろ自分のオリジナルキャラで作品を作らなければいけない時期にさしかかってきてるのかなあと思っているところに、運良くそういう話がきまして。現在、その作品に関わっています。
―― タイトルは、もう公表できるの?
吉松 タイトルは『学園戦記ムリョウ』。今の段階で言える事は来年の4月放送開始予定で、マッドハウスが制作、監督が佐藤竜雄。それから、作監・キャラデザが吉松だっていう事くらいかな。
―― 今までは、他の人の原作やキャラクター原案のある作品に参加してきて、ストレスが溜まっていたとか。
吉松 うーん。ストレスって言うほどでもないですけどね。やっぱり、基があった方が、楽っちゃ楽ですしね。ただ、オリジナルでやりたいという気持ちもなかったわけじゃないんです。
―― 今までオリジナルキャラは、小出しにしてたわけだよね。『サイバー』のブリード加賀とかさ。次の作品のキャラクターも、シャピロのような、ブリード加賀のようなラインなの。
吉松 いや、それが実は……質素な(苦笑)。質素というと言葉が変だけど、あんまり濃い系のキャラという感じではないんだよね。それは佐藤さんのオーダーもあるんですけど。非常に普通な感じの少年少女の活躍するアニメになると思いますけど。
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吉松さんの記事は、原画マンに成り立ての頃の「若気の至り」の話も面白いですよ。「この人に話を聞きたい」単行本は、一般書店やネット通販で10月16日頃から発売される予定です。[Amazon]では予約ができるようになっていますよ。
【編集部】「この人に話を聞きたい」単行本(7) に続く
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●商品情報
「この人に話を聞きたい アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001」
著者:小黒 祐一郎
発行:スタイル
発売:飛鳥新社
価格:3000円(税込)
Amazon
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(06.10.13)
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