第472回 今日からちょっと低空飛行
第455回「『逆襲のシャア友の会』(前編)」から始まった『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』についての話題は、前回で終了。書き始めるまでは、こんなに長い原稿になるとは思っていなかった。別に誰かに『逆襲のシャア』について書けと言われたわけでも、書くと約束していたわけでもないけれど、なんだか、大きな宿題がひとつ終わった気分だ。
全体の構成を考えないで書き始めたので、構成的に粗いところがあるけれど、それについてはご勘弁を。もしも、別の媒体でまとめ直す事があったら、整理したいと思う。僕は、富野監督はファンに『ガンダム』に卒業してもらいたいという意図があって『逆襲のシャア』を作ったのだと思っている。その話だけは、今回の文脈で入れられなかったので、原稿をまとめ直す事があったら、それについても触れたい。
『逆襲のシャア』について原稿は、読んでくださった方も多くて、感想のメールもいろいろといただいた。ありがとうございます。励みになります。第462回「クェス・パラヤ」で「クェス・パラヤは評判がよくなかったようだ」と書いたら、数人の若い方から、自分はクェスが好きだったとコメントを頂戴した。公開時に10代だった人の中には、あのキャラクターに共感した方もいたようだ。なるほどなあ。それは僕達が『ガンダム』第1作でアムロに共感し、少し下の世代のファンが『機動戦士Zガンダム』でカミーユに共感したのと同じかもしれない。
それにしても、原稿を書いてくうちに、どんどんボリュームアップしていくのには参った。振り返ってみると、第365回「365回目はあっさりと」で、これからはもっとあっさりと書いてくつもりだと宣言したのに、まるで短くなっていない。いかん、いかん。毎日書くコラムとしては手間をかけすぎだ。他の仕事を圧迫してしまう。「アニメ様365日」に力を入れて、他の仕事が遅れてしまったら、それこそ、シャアが言うところの「頑張りすぎだ!」になってしまう。
そういったわけで、更新ペースを作るためにも、今回から低空飛行で進める事にしたい。1988年の作品の話題はちょっとお休みして、アニメージュでの仕事の事などについて書く。皆様、引き続き、おつきあいよろしくお願いします。
第473回へつづく
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(10.10.18)