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COLUMN
リスト制作委員会通信[リスト制作委員会]

第3回 『アッコちゃん』の宮崎駿・小田部羊一担当パート

 『ひみつのアッコちゃん』は、1969〜70年放映の第1期が全94話、1988〜89年放映の第2期が全61話、1998〜99年放映の第3期が全44話。総計すると199話にも及ぶ人気TVシリーズだ。今回のDVDは、この3シリーズを毎月2BOXずつ、4ヶ月かけてすべてリリースするという画期的なもの。リスト制作委員会では、各BOXの封入解説書に編集スタッフとして参加している。作業は、デザイン&編集全般をG―PLUSさんに仕切っていただきながら、実際の原稿執筆をドリル・プロジェクトさん、十五屋さんと分担する形で進行。お陰で、毎月20ページ相当の解説書を2冊仕上げる、というハードなスケジュールも何とかこなせている。私たちはおもに、スタッフ取材とスタッフリスト、原作&雑誌連載の解説ページを担当。ホント、皆さんには助けられっぱなしです。
 『アッコちゃん』第1期の見どころとしては、宮崎駿の原画参加回が初めて映像ソフト化された、という点も強調しておきたい。今や世界的なアニメーション監督として知られる宮崎だが、東映動画時代におけるテレビ作品は、意外と未ソフト化のものが多かった。本作もそのひとつで、第44、45、57、61話がそれに該当する。ちょうど『空飛ぶゆうれい船』を終えた直後、『どうぶつ宝島』の準備に入る直前の時期である。作画監督は奥山玲子と菊地貞雄。ほかに、宮崎との名コンビで知られる小田部羊一も大量の原画を描いており、4本とも動く動く。
 ただし、映像をただ収録するだけではつまらない。さらに一歩、突っ込まねば……と考えた私は、極めてマニアックなページを解説書内に企画した。題して「宮崎駿、小田部羊一はこのシーン描いた! 〜小田部羊一・奥山玲子夫妻検証インタビュー〜」。多忙なお2人にお時間を割いていただき、その場でDVDを再生しつつ、どのカットからどのカットまでが宮崎・小田部担当パートか、具体的にお聞きしていったのである。該当話数で実際に作画監督や原画を担当されたお2人に、直接、作画パートを分析、判定していただくという贅沢この上ない試みであった。結果は上々。これで、作画マニアが抱えてきた永年の謎は、かなり解けたのではと自負している。何よりも、重箱の隅をつつくような私の細かい質問の連続に、快くおつきあい下さった小田部・奥山ご夫妻。その人徳に、深く感謝申し上げます。

[DVD情報]
『ひみつのアッコちゃん 第一期(1969)』 コンパクトBOX1〜4
発売元:東映アニメーション株式会社 株式会社コムストックオーガニゼーション
販売元:BIG TIME ENTERTAINMENT
価格/1&3:22000円、2&4:21000円(全て税込)
発売日/1&2:発売中、3&4:6月24日発売
[Amazon]
 

■第4回へ続く

(05.06.24)

 
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編集・著作:スタジオ雄  協力: スタイル
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