【artwork】『マイマイ新子と千年の魔法』
第20回 撮影(6)
今度は新子が「家出」を決意、備えに持っていくため、米を一升瓶に詰める、というCut782。薄暗い納屋の様子が、次第にできあがっていく過程に注目。
●何も処理をかけていない状態。壁の羽目板の隙間から差し込む夕日の光を感じたい。
●光芒を作る。左下枠内にあるフレア光素材を引っ張り延ばして作る。このフレア光は、元は別の作品の街灯の光だったもの。色々重宝している。
●明るい色の新子も作る。
●明るい色の新子を、光が当たっている部分だけ切り取る。
●手元も明るくしたいので、元のセルをコピーして部分的に切り取る。これを元の素材に重ねてスーパーすると、新子の手元がボンヤリ明るくなる。
●これらを元の素材にのせるとハイライトが出来る。だが、まだ何か物足らない。
●そこで、最も光の当る部分にフレアを追加してみる。これも2と同じフレア光を加工して使っている。
●これをハイライトのついたセルにのせるとこんな感じ。大分まばゆくなってきた。
●全部の素材を重ねてみる。
●画面全体の調子を見つつ、周囲をパラで暗く落として完成。7で作ったフレア光は、キャラクターが作画で動くのに合わせて撮影監督・増元由紀大氏が一々貼り直してくれていた。増元氏は本編のかなりのカット数をひとりで撮影してくれている。
●これも同じフレア光素材を使った応用例。ピカピカのトヨペット・クラウンの表現。
【artwork】『マイマイ新子と千年の魔法』第21回へつづく
●『マイマイ新子と千年の魔法』公式サイト
http://www.mai-mai.jp
●関連記事
『マイマイ新子と千年の魔法』昭和30年代を生きる少女達を瑞々しく描く(09.11.02)
【artwork】『マイマイ新子と千年の魔法』特別編 原撮・動撮(1)(09.11.17)
(09.12.01)