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第4回 初号機?の覚醒と解放 |
第11話「アンナの すごくない お父さん」
サブタイトルで唯一「すごい」ではなく「すごくない」を使った回です。
「すごくな」くない「すごい」回。平池監督(当時助監督/第2期監督)も事あるごとに口にする大好きなエピソード。シナリオ段階でスタッフ一同しんみりとしちゃいましたね(^^;)。本来、サブタイコールは「そら」なのですが、この回ばかりは「すごくない」の部分をアンナ役の渡辺明乃さんにやっていただきました。アカの他人に、自分の父親を「すごくない」なんて絶対に呼ばせてはいけません。だからこの回だけはこのような原稿を書かせてもらいました。
クライマックスの粋なアメリカンジョークでの父娘の掛け合いは、脚本の平見さんマジック! あれは誰にも真似できませんね。制作工程において、シナリオはみんなで話し合いながら改訂を重ね、決定稿になります。ただ、ライターの方々には本当に申し訳ないのですが、それでもコンテ作業→監督チェックの段階で大きく変わってしまう事も多々あります。しかし、この話数は改めて読み返してもほぼシナリオどおりの仕上がりに。平見脚本に惚れました。
第12話「熱い すごい 新作」
冒頭の「いいじゃない」の台詞。これが皆さんの知っている“レイラ・ハミルトン”誕生の瞬間かもしれません。
スタッフ間ではこの大原さんの芝居&作画の表情で、やっと《レイラ像》が見えました。
「あ、レイラってこういうキャラだったんだ!」
って。アフレコ時のテストテイク段階でビックリしました。ま、第1話の後半ですでに表情は大人になっちゃっていますが(爆)、レイラさんに関してはキャラ設定表のとおりに作画しちゃうと作監修正が入るという理不尽な事になっていきます。作画の皆さん、お手数おかけしました!(謝罪)
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第13話「嵐を呼ぶ すごい 競演」
非常に鮮明に覚えています。吉田玲子さんのシナリオ第1稿を読み終えたと同時に、バーーッと佐藤監督のところに走っていって、
「とんでもないことになってますよ! 忙しいのは分かってます! だけど、この話数だけは絶対に絶対に絶対にサトジュンコンテです!!」
とごり押しました。カレイドでは
「池田が涙を流さないと決定稿にならない」
という、ワケのわからんルールがあります(爆)。完全に地方ルールです(苦笑)。佐藤監督もそれを基準にしている部分があるので、脚本打ち合わせの時はチラチラとこっちの「瞳のうるみ具合」を見てきます(笑)。
モノ創りには当然の事ながら総予算というものがあり、そこから総話数で割って1エピソードの予算が決まります。それは同時に1エピソードあたりの使用可能動画枚数につながります。
ただ今回は、佐藤監督に
「いっちゃってください! やっちゃってください!」
と言いました。つまり「赤字」ということですね(笑)。
また、サブタイトルの“競演”ですが、打ち合わせ時に
「“共演”ではありません。共演はいずれ2人にやってくるので、“競演”で」
と言ったのを覚えています。スタッフも先述の#12のレイラと合わせ、
「あ、カレイドってコレだ」
という確信ができました。この頃、スタッフから“迷い”が一切消えました。レイラの覚醒とスタッフの解放。ゼーレが黙っちゃいませんか? 加持さん(爆)。
■第5回へ続く
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