1クールを終えてスタッフのモチベーションUPとは裏腹に、相変わらず数字(視聴率)も知名度も上がらず……。
夏コミで行われたDVD1巻のキャンペーンに総大将・涼さんと2人で乗り込んだものの、その帰りの国際展示場から浜松町行きの船の上では「クビ」を覚悟しながら酒をあおっていた頃です。
自信はあるのに観てもらえない、理解されない悔しさだけがあって、今みたいに偉そうにイベント、ラジオ、TVや誌面でエライ人達に「ザマーみろ! バーカ! お前らなんか大嫌いだ!!」とか言える状況じゃありませんでした。ま、今でもたかがヒラリーマンが何様だって感じですが(苦笑)。
ただ、自分が呼んできたスタッフが頑張っているのに逃げ出すわけには行かなかった……一番キツイ時期でした。
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● DVD「カレイドスター Stage.5」
(販売元:アトラス 第14〜16話を収録)
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第14話「怪しい すごい サーカス」
企画初期段階でのシリーズ構成打ち合わせ。みんなでどんなエピソードを盛り込んでいこうか? と話し合っている時、構成の吉田玲子さんが
「主人公に武者修行させたいんですけど……」
との事。何でかな? と思って尋ねてみると、それが池田的にはドンピシャのストライクゾーン!!
「あ! それ、僕も観ました! 感動しました!! 出稽古させましょう!」
という事に。実際には全く違う内容なんですが、実は僕も吉田さんも同じ番組=「AS○YAN」を観ていました。「モー○ング娘。」、ちょうどゴマキが加入した頃の黄金時代。しかし、彼女の加入によって、伝説の「手売り」時代から絶対的エースだったナッチのカゲが薄くなっていった時、番組で彼女はニューヨークに武者修行に出ます。NYの路上でパントマイム等のパフォーマンスをする姿に僕も玲子さんも魅かれました。そんな事があって最後までこのエピソードは残ってました。ちなみに奇しくも、営業用企画書やパイロットフィルムを作っているころから主人公(当時の名前は『そら』ではなかった)のイメージは池田とキャラデザの追ちゃんの2人の間では
「ナッチだよな」
「うん。ナッチだよ」
って話をしていました。……追ちゃんの作業机に写真集「ナッチ」があったのは内緒です(笑)。
第15話「歌姫の すごい 愛」
中瀬さん脚本の回。以前ここでも書きましたが中瀬さんは「奇抜」です。
脚本第1稿を読んだ全員が唖然、目が点……。
「え? そうだったの……? サラさんとカロスって付き合っていたんだ……」
……だって、サラさんとカロスって、第1話からこれまで、“たったの1度も”会話を交わしていないんですよ?
佐藤監督も
「そうなんだ……知らなかったです(汗)」
そこでそう決まりました(苦笑)。
カロスはキャラデザの渡辺はじめさんが当時ハマッていたドラマ「TRI○K」の彼がイメージ。デザイン草案当初は渡辺さん自身予想もしてなかったその後の人気に、本人も、
「まさかブレイクするとは思ってなかったから……」
とのコメント(笑)。
第16話「黒い すごい 噂」
ミアのWEBサイト「Mia's
Room」。
これはミア役の、PCやカメラ大好きな西村ちなみさんに作ってもらおうか? という話を佐藤監督としていたぐらい企画当初からありました。
ここらへんからミアが頭角を表し始め、次話数の「燃えろ! すごい ミア」につながっていきます。ちな姉さんには企画開始当初からものすごく励ましてもらったり、怒られたりしてまして、池田にとってはある意味「師匠」さんです(笑)。
さて、いよいよ物語は裸族ダークユーリ登場によって盛り上がっていきます。
それと同時に現場も洒落にならない状況に……。
そこらへんは次回、佐藤監督のコメントも交えて振り返ってみたいと思います。
■第6回へ続く
●公式サイト
(最新OVA『カレイドスター Legend of phoenix 〜レイラ・ハミルトン物語〜』の情報もこちらで)
http://www.kaleidostar.jp/
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