もっとアニメを観よう2011
第5回 五味洋子が選んだ
「アニメーションの宝箱」以外の20本(順不同)
- 『ヒックとドラゴン』[3D]
- 『Mr.インクレディブル』
- 『BLOOD THE LAST VAMPIRE』
- 『MINDGAME』
- 『河童のクゥと夏休み』
- 『宇宙ショー へ ようこそ』
- 『マイマイ新子と千年の魔法』
- 『も〜っと! おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』
- 『とんがり帽子の メモル』
- 『機動武闘伝 Gガンダム』
- 『銀河旋風 ブライガー』OP
- 『蟲師』
- 『電脳コイル』
- 『空想の機械達の中の破壊の発明』
- 『こがねの花』
- 『五匹の子猿たち』
- 『こま撮りえいが こまねこ』
- 『つみきのいえ』
- 『プロ・ラコフ』
- 『フミコの告白』
(番外)「アニクリ15」
東映長編もトルンカも宮崎駿も……全てが「アニメーションの宝箱」の中にあります。
「アニメーションの宝箱」ではごく一部の例外を除いてスチル掲載&ソフト視聴可能な作品を選んだので、ここでは惜しくも割愛した作品と、刊行の2004年以降の作品から選んでみました。きりのいい本数にこだわらない選び方も試みたのですが、収拾がつかなくなるので涙を呑んでこの本数に絞りました。
(1)から(7)は感銘を受けた映画。
(8)は『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』第40話「どれみと魔女をやめた魔女」と迷った末に単体で手に取りやすいこちらに。
(9)は特に佐藤順一演出の第25話「二人を結ぶ風の手紙」を。
(10)は個人的趣味であると共に故・逢坂浩司と二度と戻らない時への哀悼をこめて。
(11)は動きの快感あふれる金田伊功の代表作として。
(12)は原作マンガに忠実にしてアニメ独自の作品となっている完成度の高さに。
(13)は終盤の急ぎ足の展開が惜しまれるが、話数不足の原因となった(?)SF三部作が素晴らしいのがまた何とも。
(14)は3分弱のショートフィルムでジブリ美術館のみの上映。企画/宮崎駿、原作・脚本・監督/庵野秀明。同時期に原作・脚本・監督・ナレーション/宮崎駿の『空想の空飛ぶ機械達』も。この線の作品をもっと見たい。
(15)は大藤信郎の千代紙アニメ。今見ると現在のテクスチャー貼り込み画面の先祖とも言える。大藤作品は『くじら』等後年のものよりこの辺りが好き。
(16)は日本と中国の人形アニメの父である持永只仁の作品。氏の持つ童心と善意にあふれた佳作。
(17)は持永氏の魂を受け継ぐ人形アニメの佳作。アニメーター峰岸裕和の仕事が素晴らしい。
(18)は胸迫る哀愁への感嘆とさらなる期待をこめて。
(19)は2004年の広島国際アニメーション・フェスティバルで上映されたロシアの短編。このように自分だけの1本を見つけるのも映画祭の楽しみ。
(20)は新海誠の『ほしのこえ』が蒔いた種から芽生えた1本。パソコンとセンスさえあれば誰にでもアニメが作れる時代の象徴として。
(番外)はNHK発1分間のオリジナルアニメ15本のオムニバス。今敏、マイケル・アリアス、河森正治ら気鋭の作家15組の作品が一同に会する。
●PROFILE
五味洋子 アニメーション研究家。旧姓・富沢。『未来少年コナン』等の動画に携わる一方で、「FILM1/24」の編集を担当。著書に「アニメーションの宝箱」などがある。WEBアニメスタイルで「アニメーション思い出がたり」を連載中。Twitterのアカウントは @tominekoyouko 。
(10.12.07)