web animation magazine WEBアニメスタイル

■プロフィール
■第26回
■第27回
■第28回
■第29回
■第30回
■第31回
■第32回
■第33回
■第34回
■第35回
■第36回
■第37回
■第38回
■第39回
■第40回
■第41回
■第42回
■第43回
■第44回
■第45回
■第46回
■第47回
■第48回
■第49回
■第50回

 
COLUMN

三原三千夫の万国博覧会[三原三千夫]

第43回 アニメファンだったボクから


 やっぱり子供の頃から好きだったんですね、アニメーション。
 10才ぐらいから、他の人より熱心に観るようになって30年(!)。子供の頃の大阪では、夏休みにはテレビで、「子供まんが祭り」とかなんとかの番組で、東映の長編アニメや『トムとジェリー』やってたし、日曜の朝には、洋菓子の「パルナス」提供の番組で名作アニメやっていたし、その昼には『宇宙大作戦』なんかもやってたし、レンタル店なくても、昔の作品を観たりする機会が多かったんですね。中高生になっても観つづけて、アニメ誌等を購入するようになり、『カリオストロの城』や『うる星やつら』や『くりぃむレモン』(カミングアウトですね)等の「ファンやマニア」が観るアニメを観るようになってました。
 好きだったアニメを職業にするにつれて、アニメーターとして作品を観るようになり、正直な話、観られないアニメや観たくないアニメが増えてきたんですね。この連載を読んでくださってる方ならおわかりでしょうが、いわゆるメジャー路線とは程遠いボクの描く絵。しかし、最初からこんな絵を描いていたわけではなくて、段々と変化、成長してきたんです(あえて成長と言いたいですが)。観方も、観るものも変化してきて、例えばディズニーの古典、『バンビ』や『ファンタジア』では、自分では描くことのできない、巨人たちの仕事に驚嘆し感動したり、『ファンタスティックプラネット』や『アメリカンミュージック』等をオモシロク感じたり、天才ショメの作品に憧れや、本来アニメーションが表現するべき作品の方向性を見たりするようになってきたのです。これも30年(!)も観つづけてきたからの変化なんですね。子供の頃、思春期の頃、大人になってからと、その時々で観たいものは変わりつづけてきます。どれが良いか、という事ではなくて、観る方にも、積み重ねや変化を求めたいんです。そうじゃなければ、ボクの描きたい作品と、ファンが観たい作品とのギャップは益々大きくなってきてしまうから。
 ドラマや、キャラクター、世界観とファンの求めるものは様々でしょうが、もう少し絵や、アニメーションの技術的なところも観てほしい。色々なアニメーションがありますから、そういう部分にも興味を持って、アニメーション作品を観てもらえたらなと、思うんです。色々なスタイルのアニメーションが、世界にはありますし、絵や人形が動く事自体がかなりオモシロイ事なんですね。
 って、これはやっぱりアニメーターで、アニメマニアの人間の意見ですかね。えらそうな事書いて、スイマセンでした。でもみなさんも色々な作品を観て、そして観つづけてくださいね。

●アニメフィギア2 カエル女
 こんなの描いてると本当に楽しいですね。小学生の頃の教科書にもパラパラマンガ描いてたなあ。

■第44回へ続く
 


協力/マッドハウス
(06.08.29)

 
  ←BACK ↑PAGE TOP
 
   

編集・著作:スタジオ雄  協力: スタイル
Copyright(C) 2000 STUDIO YOU. All rights reserved.